子なし主婦がパートで働くという事

以前勤めていた会社で、いつも求人雑誌を眺めている人がいた。
その人は、「これが私の愛読書よ」と冗談めかして笑っていた。
職場で堂々と求人雑誌を見るなんて勇気があると思うが、他の人にも話を聞くと、「私も定期的に求人はチェックしている」と言う人が案外多かった。
理想と現実
最近の私はまさに求人をチェックするのが日課になっている。
そもそも義母や夫に外で働く事を反対されて在宅で仕事をするようになったのだから、今更求人を見たところで意味はない。分かっている。
それでも心のどこかで、これだと思える求人があれば、またチャレンジしてみたい…という気持ちも僅かに残っている。
今の職場では、夫や義母と対立してまで勤めたいと思えない。それどころかあんな人間関係の中、在宅ワークに切り換えてもらえて良かったとさえ最近は思う。
だがもし、また新たに始めたいと思える求人があれば?
それがどんな環境ならそう思えるのか自分でも分からないが、夫や義母を説得してでも勤めたいと思える理想の求人がないだろうか…と、いつまでもあり得ない夢を描いているのかもしれない。
子なし主婦がパート
とは言え、以前のようにフルタイムの求人ではなく、パートなど短時間の求人を見る事が多い。
昔はやる気もあり、正社員でバリバリ働き、自分の居場所を見つけなくてはという焦りがあった。
しかし年齢と共に諦めもあり、何より今は老犬となった愛犬を長時間留守番させる事が不可能のように思える。
私にとっては何より大切な存在だ。
働く事より、親の世話をする事より、優先したいのは愛犬の事。
そう思えば、新しい仕事を始めるにしても、パートという選択肢しかない。
だが実際今までパートをしてみて感じたのは、パートこそ、子あり主婦の為にあるという事。
パートで働いている人の多くは子あり主婦で、必然的にパート先での会話も子供の話題ばかり。
以前にも書いたが、子なし主婦がパートで働く事は針の筵だったりする。
求人を見ていても最近よく目にするのが、
「子育て世代に優しい職場です!」
「子供の病気や行事で急な欠勤でもOK!」
そんな言葉。小さい子を持つ母親でも安心して働けるようにと、職場のウリをアピールしている。
だが私はこんな表示をしている会社からは気持ちが遠のく。
これこそ私の苦手とする子あり主婦が大勢集まっているのではないか?
会社側も、子育てをしている若い世代を求めているのではないか?
そんな風に感じ、パートに子なし主婦の居場所なんてあるのだろうか…と思う。
結局在宅ワークが一番無難。
嫌な職場だけど、月に数える程出勤するだけで済んでいる今の仕事が無難。
そう自分に言い聞かせている。それでも私は今後も求人を検索してしまうだろうけど。
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