怒っているのに笑われた
義母の言葉に思わずカチンときた。
いつもの私なら表に出さず、微妙な笑顔を維持していたかもしれない。
だが今日の私に余裕はなく、自分でも意外なぐらい義母にイライラしていた。
だが義母はそんな私に気付いているのかいないのか、いつまでもしつこく「ねぇ、そうでしょ?ころりさん!そうでしょ?」と、いつまでも私が言われて嫌な事を言い続けた。
私は思わず、「もういいです」と言った。
その会話を終わらせたい、私がこれ以上言われると嫌なのだという事に気付いて欲しかった。
なのでいつもより口調も強く、表情も硬いまま言った。
すると義母は私の顔を覗くような動きをしながら、
「あれ?もしかしてころりさん、怒っちゃった?」と薄ら笑いを浮かべている。
私が黙って視線を合わせないでいると、「やだ、本気で怒ってるの?ウフフ」と笑い始めた。
私は増々腹が立ち、どうして笑われているのか分からない。
私が全身で怒りを抑えていると、義母は増々大きな声で笑い始めた。
「わ、ころりさんが怒っちゃった~!」
キレれば良かったのだろうか。
でも出来ない。あんなに腹が立ったのに、他人に対して怒りのぶつけ方が分からない。
帰宅後、夫にこの事を話した。
元々原因となった義母の言葉より、私が本気で怒っているのに義母がそれを見て笑い続けていた事に、情けなさと怒りでいっぱいだった。
「どうして?相手が怒っているのにそれを見てなぜ笑えるの?理解出来ないわ」
夫にそう話しながら、悔しさで思わず涙ぐんだ。
夫は一応、「それは嫌な思いをさせたね、ごめん」と謝ってくれたものの、その後ゆっくりした口調で言った。
「でも何となく分かる。ころりのような普段怒らない人が怒っているのを見ると思わず笑ってしまうんだよ」
???
どういう事?それって正論?
さらに夫は、
「うちの母親に悪気はないよ。ころりの事を家族だと思っているから笑ったんだよ」と私には理解し難い説明をしていた。
子供の虐め問題でも、虐めた方にそのつもりがなくても、相手が虐められた、嫌だと感じればそれは虐めだろう。
私が夫にそう言うと、夫は困ったように、
「確かにそうだけど…そんなに真剣に受け止めず聞き流しなよ」と言われた。
夫に話した事で、さらに嫌な気分になった。
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