施設で老人虐待の現実
先日、老人ホームはそれ程酷い場所なのか?という記事を書いたばかり。
(▶老人ホームは監獄?)
あの記事を書きながらも、心の中ではそんな酷い施設はごく一部だろう、余程運が悪い場合だけだ……と思う自分がいた。というか、そう思いたかっただけかもしれない。
だが記事を書いたその日に早速コメントを頂き、「現実はその友人が言うとおり老人ホームは監獄です」とあり、高齢化社会による若者への介護負担増の現状を説明して頂いた。
確かに。
頭では分かっているつもりでも、どこかでまだ先の話だと思っている為、自分の考えが甘かったのかもしれない。
しかしそれにしても…私はまだしつこく、そんな施設が多くあるという現実を信じたくなかった。
そんな所に今回のニュース。
男性入所者が職員に暴行を受け、殺害された。
肋骨が折れ?内臓損傷?
弱くて何も出来ない老人が、なぜそこまでの暴行を受けなくてはならないのか。
本当にこうしてストレスのはけ口にされてしまうのだと現実を突き付けられた気分。
今回の事だけでなく、過去にも高齢者施設で複数の死傷事件があったが、それらの事件全ての理由や原因は分からない。
もしかしたら老人が介護員に不愉快な思いをさせ、きっかけを与えてしまったのかも。
口うるさい老人が介護員を怒らせるような事を言ったのかも。
もし暴行にそんな理由があるのなら、私は静かに従う老人になろうと心掛ける事が出来る。
しかしそうでない場合は?
老人は何も悪くなく、直接的原因ではないのに、ただ介護員の日々のストレスのはけ口にされた―――そんな場合は自分の努力ではどうしようもない。逃げられない。
先日友人の話を聞いた時には真剣になれなかったが、たった数日で私も本気で老人ホームに入る事が不安になってきた。
それも子供はいないし、甥や姪、その他の親戚とも親しくはない。
きっと老人ホームに入っても孤独な老人だ。
そんな孤独な老人は介護側への家族からの圧が無い為、どんな酷い扱いをしても訴えられる心配がない…と、介護員からターゲットにされてしまわないだろうか…と不安が膨らむ。
こうなると止まらない。悪い想像ばかり。
今頃になり、何とかヘルパー利用だけで一生を終えたいと言っていた知人の気持ちを強く理解した。
生きている限り最期まで悩みは尽きそうにない。
よく読まれている記事