これもスポハラ
ドラマ、「わたし、定時で帰ります。」を観ている。
それ程期待して観始めた訳でもないし、何となく毎週観てしまうだけ。
特別面白い!とも感じないのだが、毎回観る度に、「分かるなぁ…」と感じる場面があったり、「あるある」と共感したりしている。
昨日の放送を観ていても、あぁ私も同じような事があったなぁと思い出した。
今のパート先には、スポーツ好きな人が多い。
同年代やそれ以上の年代の女性も多いのだが、皆学生時代には何かしらのスポーツを真剣にやっていた人ばかり。
テニスやバレーボール、陸上、水泳など。
完全に体育会系の職場なのだ。
そういった女性達は自分の子供にもスポーツをさせるのが当然だと思うらしく、聞いていると親と同じように子も熱心にスポーツをしている様子。
休日には親が試合の応援の為に全国どこにでも追いかけて行くらしい。
職場でその試合の様子を皆に話し、負けた時などは涙ながらに、「お母さん同士で慰め合った」と言っていた。
そこまで入れ込む?
子育てとは無縁の私などは、そこまで親が入り込む事に引いてしまう。
さらにアダルトチルドレンの自分と重ね合わせ、彼女達の子はそれで重荷ではないのだろうか?と思ったりした。
そしてこの職場は女性だけではなく、男性社員もスポーツマンが多い。
上司も昔野球に夢中だったらしく、今も休日には子供野球の監督を手伝っていると言う。
そんな社員達が集まった職場では、何かの度に話をスポーツに結び付ける。
「あの人はスポーツをしていないから根気がないのよ」
「あの人は学生時代に運動部でなかったから礼儀がなっていないのよ」
ある時、新しく入社したパート主婦がいた。
その人は人付き合いが苦手なのか、人と話す時に俯き加減で恥ずかしそうにしていた。
すると上司が言った。
「あなたはスポーツをしていなかったのですか?」
どうして突然そこに結び付けるのか…理解出来ない。関係ないでしょ!と言いたい。
その人が、「はい、何も」と答えると、上司は、
「そうでしょうね。スポーツをしている人ならもっと姿勢を伸ばしハキハキ話しますから」と言った。
近くに座っていた私はとても他人事とは思えない。まるで自分が言われているようで冷や汗が出た。
そんなある日、ついに私にも質問がきた。
「ころりさんは何かスポーツをやっていたの?」
私は答えた。
「バレーボールを…少しだけ」
嘘だった。とても何もしていないとは言えなかった。
「えー⁉そうなの?いいよねバレーも。やっぱりスポーツをやっていると明るくなれるよね」
「えぇ…まぁ」
堂々とスポーツが嫌いだと言えない。興味がないと言えない。そんな職場。
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