ゴールデンウイークのプレッシャー
GWが嫌な理由の一つ、実家に行かなくてはいけない事。
実家が遠方な訳ではないので、GWだからといって関係はない……はず。
なのに正月、盆、に続きGWも「実家に行くべき日」となってしまっている。
いつの間にか親と私の間で暗黙の了解のようになっていた。
いつもなら夫の実家に行くプレッシャーもあるのだが、今年は夫がほぼカレンダー通りの休みの為、夫が一人で自分の実家に行ってくれた。さらに私が体調が悪いと義母に伝えると、「無理はしなくていい」と言ってくれたらしい。
意外。息子に会えた嬉しさで嫁への期待が薄れたか。それならいいのだけど。
その一方、気が重いのが自分の実家。
正直、夫の実家よりも憂鬱。
自分の親には出来るだけ体調が悪いなどと言いたくなかった。また過干渉が酷くなるだけだから。
軽く顔を出して済ませてしまおう。
そう思い、行く日の連絡をする為に実家に電話をした。
「もしもし」
私がそう言うと、電話の向こうから聞こえたのはため息。
「……ふー、何?」
機嫌の悪さMAXの母の声。どうしていつもこんな反応なのだろう。私がGW中に顔を出すと伝えると、その事には返事をせず、母は言った。
「久しぶりね、どうしてたの?」
「久しぶりって……前回話してからまだ2週間しか経ってないわよ」
母はいつもこうだ。
2週間、3週間も会わなければ、「一体どうしていたの?」となる。互いの近況を知り合うのが当たり前だと思っている。だからしばらく連絡をしないと機嫌が悪くなるのだが、私にとってはそれが重過ぎる。
だから軽く「たった2週間しか経っていない」と私の感じ方を伝えたつもり。
しかしこの反論に母の心は傷つくらしく、
「あなたにとってはたった2週間かもしれないけど、老人にとっては長い2週間なの!若い人には分からないわ!」と興奮し始めた。
これを言われると私はこれ以上どう反論すれば良いのか分からなくなる。
母は、「老人というものは、毎日指折り数えて子からの電話を待っているものだ」と私に教えたいのだろうが、それがウザイと言うのはあまりにも罪悪感があるし、だからと言って毎回会う度に「長い間連絡してこなかったわね」と諭すような言い方をされるのもウンザリ。
解放されたい。
母を忘れて過ごす1日が欲しい。
40代も半ばになり、元号も変わった。
しかしいつまでも変われない母との関係に私の心は限界を感じている。
いつまで耐えられるのだろう。
最近思う。
もしいつの日か、母が亡くなっても私は涙を出せる自信がない。
もしかしたら心の底でその日を待っているのではないかとさえ思う。
そしてそう思う自分がなんて親不孝なんだと悲しくなる。
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