元号が変わる夜
仕事など社会と関わる事が少ないと、元号が変わるという実感も少ない。
ここ数日ニュース番組などで、平成が終わるというカウントダウンが始まっているのを見て、ようやく実感し始めた。
そんな世間から遅れている私だが、今日の夕方、天皇陛下の退位礼正殿の儀をテレビで見た。
夫は珍しく一人で実家に帰っていたので、私一人だった。
私の眩暈がまだ少し続いているので、「夕食も実家で食べてくる」と夫が言う為、何もする必要がなくぼんやりとテレビを見ていた。
儀式も正直なところそれ程興味を持って見ていた訳ではなかった。
しかし「天皇陛下の最後のお言葉」が始まった時、その伝わる緊張感と言葉の重みに、おもわず見入った。
そして、「象徴としての私を受け入れ」のところで思わず涙が出そうになった。
まさか自分がそこまで感動するとは思ってもいなかった。
後でネットを見ると、多くの人が感動したと書いているので、やはり伝わるものが大きかったのだろう。
しかし天皇陛下のお言葉をもう一度文字で読み直してみても、そこまで大袈裟な言葉を並べている訳ではない。文字で見ると感動しないが、あの声と表情――実際ご本人の言葉で聞くとこみ上げるものがあった。
やはり私も日本人なのだな……と改めて実感。
しかし昭和天皇の時は全く無関心だったような気がする。
当然こういう儀式が無かった事もあるが、皆が言うように平成になり天皇の存在が身近になったからだろうか。
個人的には皇后美智子さまの存在も大きい。
先程美智子さまを描くドラマを放送していたが、ドラマとしてはとても面白く良かったと思うが、ご本人にとってはどうなのだろう?そっとしておいて欲しいような気もする。
何だかまるで大晦日のように深夜までテレビの世界では大騒ぎだが、見ている私は相変わらず地味なまま。
元号が変わる前に〇〇しよう、元号が変わったら○○しよう、そんな決意をする人もいるらしいが、そんな風にも思えない私はいつも通りの明日を迎える。
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