GWは楽しまなくてはいけない症候群
パート先に行くと、皆が楽しそうにGWの話題をしていた。
「10連休だから絶対海外旅行って旦那に頼んだの」
「私なんて友達と観光ツアーに行くだけよ」
「私は女子会する予定」
仕事中もそんな話題ばかりで仕事なんて上の空。
中にはどこにも行けない主婦もいるようで、
「いいなぁ、ホント羨ましいわ。うちは子供の塾が忙しくて私だけ遊ぶ訳にもいかないでしょう?辛いわ」と顔をしかめ、「子供が卒業したら絶対に旅行に行くわ」と言っていた。
そんな会話の中、私は黙々と仕事をしていた。
最近は滅多にこの職場に来なくなった為、以前にも増して会話に入りづらくなった。完全に疎外感。
すると背後から声をかけられた。
「ころりさんは連休はどこに行くんですか?」
私は振り返り答えた。
「何も予定はないです」
するとそれまで話に夢中になっていた女性達が一斉に、「えーっ⁉どうして?勿体ない!」と口を揃えて言った。
「どうして?ご主人が仕事なの?」
「夫婦二人なのに、私ならあちこち旅行に行くわよ」
「子供がいないなら時間もあるし、お金もあるでしょう?」
聞き飽きた言葉が次々と飛び出した。どこにも行かないと言うと、いつもこういう反応をされる。
確かに、今回の連休は夫も休みだ。
しかし私はそもそも連休だからどこかに行かなくてはいけないとか、行きたいという気持ちが全く無い。
GWだからと言って貴重な休みという意識は無い。
それは今私が毎日休みのようなものだからではなく、昔フルタイムの正社員で働いている頃から同じ気持ちだった。GWが大嫌いだった。
多くの人は、GWが嬉しいと言う。
仕事が嫌な場合は特にそうだろう。
だが私はなぜか昔から、長い休みがあると気分が落ち込んだ。
それは仕事が嫌であればある程、休む事が苦痛だった。
休んでいる時も心が全く休めないから。
むしろ空いた時間が出来てしまうと、普段以上に仕事の事ばかり考えてしまう。
それならばいっそ忙しく仕事をして追われている方が何とか日々を乗り越えられた。
連休明けに出勤する日など、憂鬱過ぎてどれ程足が重かったか。
なので連休中に誰か出勤する必要があると言われた時には、率先して手を挙げた。
皆、「ころりさん、仕事が好きなのね」と言っていたが、本当はこのまま辞めてしまいそうになるのが怖かっただけ。
連休が楽しみだと言える人は、心に余裕があるように思う。
連休にどこかに行きたいと思える人は、今の生活を楽しめている人だと思う。
心が病んでいる人はどこに行っても楽しめず、行きたいとも思わない。
私はその場にいた女性達に言った。
「夫が仕事なので…仕方なく」
嘘をついた。これが一番楽。
案の定、女性達は納得し、「残念ねー」と言っていたが、それでも、
「女友達とどこかに行けばいいのに」と諦めない人もいた。
どうしてそこまで必死になりどこかに行く必要があるのだろう。だからGWが嫌いだ。
皆さんいつもコメントありがとうございます。最近ではペットやドラマのコメントが楽しかったり、介護のコメントで参考になったりしています。もちろん子なしや引きこもりのコメントでは共感して下さる方がたくさんいるんだと励まされてもいます。お返事が出来ずに心苦しいですが、それでも全て嬉しいので鬱陶しいかもなんて思わないで下さいね。
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