若いから出来ないという決めつけ
味噌汁作りは簡単なようでいて、その家庭により味が違う。
私は義母の作る味噌汁の味が合わない。
義母もまた私の作る味噌汁がダメだと言う。
そして義母は言う。
「息子は私の味の方が好きなのよ。その味で育ったんだから」
だが実際その息子である夫は、妻の味を好んでいる。
これって嫁姑あるあるだろう。
私も夫も、いちいち義母に「そんな事はない、母より妻の味の方が好きなんです」と反論もせず聞き流しているから、母は自分の味が最高だと信じて疑わない。
またある時、義母から魚のアラを貰った。有難く貰って帰ろうとすると、義母が言った。
「ころりさん、アラの料理の手順なんて分からないでしょう?私が料理してあげるからそれを持って帰りなさい」
「いえ、自分で出来ますので大丈夫です」
そう答えたが、「本当に?下処理はちゃんと出来るの?」と信じていない様子だった。
さらに別の時、義母が近所の人と話していた。
聞いているとその近所の人が言った。「今日は娘がちらし寿司を作ってくれるの」
そして近所の人と別れた後、義母が私に、
「どうせ若い子なら買ってきた寿司酢でしか酢飯を作れないでしょ。インスタントね」と馬鹿にした口調で言うので、そんな事はないと私は言った。
実際私も若い頃から寿司酢は自分で合わせて作っているし、そもそも買ってきた寿司酢でだって美味しく出来るだろう。
義母は自分より若い人は料理が出来ないと決めつけている。
結婚当初は「若い人は何も知らないから」と何度も言われたが、この年齢になった今でも、「作り方分かるの?」と心配されたりする。
「お義母さん、今はネットですぐにレシピを調べられる時代ですから」と説明するが、
「そんなの素人の情報でしょう?」と信じていない。
ネットでは義母なんて足元にも及ばない程の「プロ並みの素人」がいるのに。
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