孤独な遠足
昨日、夫と花見に行ったものの凄い人混みで疲れ果てた。
もう二度と休日の花見には行きたくない――そう決めたはずなのに。
なんと二日連続で、今日も花見に行く事になった。
朝から実家の母から電話。
先日から「友人を誘って花見に行こう」と誘われていたが、その後私は体調が悪いからと断った。(▶本音よりも嘘を求められる)
だが母は諦めていなかったようで、電話の向こうで言った。
「皆がころりも誘って欲しいって言っているの。とにかく皆と顔合わせしてよ」と言う。
「でも体調が悪いし」と言うと
「それなら今から皆でころりの家に行くわ。ころりの家でおしゃべりしましょ」と言われた。
それは困る。
家に来るなんて絶対にやめて欲しい。
私は諦め、そんな事をされるぐらいなら花見に同行するわ!と言ってしまった。
まんまと母の思惑にハマってしまったのか。
待ち合わせ場所に行くと、母と母の友人が二人、そしてその娘が二人、さらにその娘の子供まで一緒に来ていた。
団体行動…苦手な雰囲気。
さらに子供を連れて来ている事で、会話は全て子供中心。
大きな車を出してくれた一人の娘が運転し、それに皆が一緒に乗り合わせるという遠足状態。
母だけならまだしも、他の人の手前不機嫌な顔をする訳にもいかず、私はぎこちない笑顔を浮かべていた。
花見の公園に到着するまで、ずっと学校や塾、子供の日常についての会話ばかり。
よく考えたらその場にいる全員が母親。子供がいれば自然とその事に話が集中するのだろう。逆に子供がいるのに大人同士の会話をする方が気が利かない大人なのかもしれない。
しかし私はやはり居辛かった。
苦痛でしかない。
自分でも分からない。どうして他人の子供の話題に興味を持てないのか。
子供がいないからと言って卑屈になっているつもりはないが、子供の話題そのものより、それを話す時の母親達の勢いに圧倒される。
「だから今の子育てって難しいのよ」
「私達の時代は親も教師も楽だったわよね」
「そうして親も子も成長していくものなのよ」
そんな話題を延々と聞き続け、案の定花見会場は混んでおり渋滞。
車内でイライラしているのは私だけで、他の母親達はいつまでも子育ての話題で退屈していない。
母は私に人と接する事を勧めるが、私にとってこの状況がストレス解消になっているとは思えなかった。
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