油断出来ない義母との会話
夫の実家に行き、義母と会話している時、うっかりガスコンロの話をしてしまった。
「調子が悪いので買い換えようと思うのですが意外と高くて」
すると義母が言った。
「今から買い換えるならコンロは電気に変えるべきですよ」
「え?でもまだ早くないですか?もっと歳をとってからでもいいと思うのですが…」
「ころりさん、私は電気の方がいいわ」
???
鈍い私は最初、義母がIHに拘る意味が分からなかった。
自分の家のキッチンならまだしも、息子の家のキッチンのコンロが何であろうが関係ないのに――と思った。
だが義母が言った一言でようやく理解した。
「私達が同居するのもそう先の話ではないでしょう?」
しまった!そういう事か!
まさか私の家のガスコンロの話が、同居の話に繋がってしまうとは思いもしていなかった。
「老人がいる家では電気が一番安全でしょう」
「いや…まぁ先の事はどうなるか分からないですしね」
精一杯の抵抗。
私が直接、同居をする、しないという会話をしたくないし、するつもりは無い。
そういう事こそ実子である息子と相談して欲しいし、その上で私が夫から「同居して欲しい」と言われれば、その時にはハッキリ私の主張をするつもり。
それなのに…。
なぜか義母は実の息子にそういう話をしようとしない。
それよりもなぜか嫁である私にその話をする。まるで私の気持ちを探るように、こうして時々「同居」の事を小出しに言い始めるのだ。
少しずつ外堀を埋められているような…そんな気分。
義母との会話は油断出来ない。
改めて心の中で線を引いた。
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