親の過干渉の先に





知人が亡くなったと母から連絡があった。

自殺だった。

知人は私と同年代の女性で、早くに結婚して子供もいる。
しかし、10年程前から鬱病になり、仕事も休職し自宅療養していたが、ここ数年は入退院を繰り返していたようだった。

子供の頃は何度か会ったが、大人になってから会ったり会話したりするような事は全くなかった。

しかし母親同士が頻繁に電話で会話していたのでこの10年、その知人の様子を母から聞かされる事も多かった。

母としては、娘である私も鬱病だからか、「成美ちゃんもね」と、いつも「も」をつけて彼女の様子を語り、最後にはいつも、

「今は難しい時代ね。みんな精神的に大変なのよ」と締めくくった。

母にとっては慰めているつもりか励ましているつもりか分からないが、私はいつも電話を切った後、気が重くなった。


その知人が鬱病になり何年か過ぎた頃、実家に帰って暮らしていると聞いた。

母は、「ご主人から、実家に帰れば?って言われたらしいのよ」と、いかにもその夫が非情な人だと言いたいのが伝わってきた。

しかし一方的に決めつけるのはどうかと思う。
知人の母親は、必死に娘の鬱病を治そうと走り回り、過干渉に見えた。

そのすぐ近くで住み、子供を抱えながら鬱病の妻を支える夫の気持ちはどれほどのものか、と察する。








親達はその夫を認める事があったのだろうか。
言葉の端々から、鬱病になった事さえも、その夫のせいにしている様に見えた。

「難しい夫でね」「うちの娘は何も言えない優しい子だから」

私はそれらの話を母から聞いた時、電話越しに言った。
「私なら実家に帰ったら更に鬱が悪化するわ」と。


過干渉な親がいる家で過ごしていても、追いつめられるだけではないか?
夫に言いたい事も言えない人間は、きっと親にも思った事は言えないだろう。


それを母に言うと、母は一言、
「この状況で放っておける親なんていないわ。それはあなたも子供を持ったら分かると思うけど」と返ってきた。

こういう時、私の心はグーンと母から遠ざかる。

私は親の心配が理解出来ないのではない。
親はどれ程心配であっても、それを我慢してそっと見守るのが何より子の為だと思うのだ。

私がそうして欲しいから。






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Posted byころり