未来のミライ
アニメ映画「未来のミライ」を観た。
私が最も好きなアニメ映画は、「おおかみこどもの雨と雪」(→過去記事)
それ以外の「バケモノの子」や「時をかける少女」なども観終わった後心に残る映画で、私はこの監督の映画が好きだ。
なので同じ細田守監督の作品という事もあり、この「未来のミライ」もずっと観たいと思っていたし、期待もしていた。
きっと心が温かくなる映画に違いない。
……その期待が悪かったのだろうか。
全く良くなかった。
他の方のレビューを読むと、主役のくんちゃんの声優が良くないと批判されている人が多い。
しかし私は全く違和感がなかった。
むしろ、若い女優が主役の声をやっていると知っていたのに、あまりにその演技が上手いので、「あれ?主役はプロの声優だったかな?」と調べ直したほど。
他の声も皆演技が上手く、とてもその世界に馴染んでいたように思う。
それなのに。
ストーリーが残念。
起承転結の転が無い感じ。結も呆気なさ過ぎる。
そんな期待外れの映画だったが、やはり他の作品と共通していると思うのは、子供の描写が上手いところ。
見た目そのものだけでなく、動きや仕草、声などで、子供の無邪気さや可愛らしさを表現するのが上手過ぎる。
なので余計にストーリーが単調な点が勿体ないような気がした。
さらに……
この映画は「子育てに奮闘するパパとママの物語」的な側面が強いように思う。
私の好きな「おおかみこどもの雨と雪」も、まさに子育てに奮闘する母親のストーリーなのだが、それとは全く印象が違う。
「未来のミライ」は幸せ家族を覗き見ているような印象で、どこか生ぬるい。
私はこの映画を観ながら、「この映画って、子育てしている親なら感動するのかもなぁ」とぼんやり思った。
そうそう、子供が小さい時ってあんな感じだよね。
私達もあんな苦労したよね。
みたいな。
それ以外の人が感動するポイントが分からなかった。
ただ私の心が捻くれているのかもしれないけど。
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