幸運の年
家電量販店に行った時、その店のポイントが貯まっている事に気付いた。
その家電量販店のアプリをスマホに入れているのだが、ふとチェックしてみると5,000ポイント程残高がある。さらに有効期限間近。
パソコンの購入を諦めたものの、有効期限が切れる前に少しでもポイントを使っておきたい。
何か必要なものはないか……と店内を見渡すと、目についたのがマグボトル。
少し前に夫が欲しいと言っていたのを思い出した。
お茶用とコーヒー用に2本。
手に取りレジに向かい、ポイントで支払った。現金を支払う事なく購入出来て何だか得した気分。
するとレジの女性が、アプリのバーコードを近くにあった機器にかざして下さいと言う。
どうやら抽選でポイントが当たるらしい。私は普段ほとんどネットで買い物をする為、こういう事に慣れていない。
店が空いていたからか、周囲の店員3~4人もジッとその様子を見ている。
見られるのが苦手な私は、どうか外れて欲しい……早く帰りたい……そんな事を思いながら抽選結果を待った。何か当たったとしても嬉しさより恥ずかしさが先に出てしまうから。
すると……
「わっ!当たりましたよ!500円分当たりです!」と、なぜかレジの女性が嬉しそうに興奮している。
「あ、そうですか」と私。
「そんな……もっと喜んで下さいよ!500は滅多に出ないんですよ?運がいいです!」
「あ、そうですか」
きっと、なんてテンションの低い客だと思われただろう。
だが店員の喜びように圧倒され、ただただ「そうですか」と繰り返し店を出た。後から思い返しても、我ながら愛想のない人間だなぁと思う。もっと喜びを表現出来る人ならいいのに。
それにしても、おみくじの大吉に続き、抽選ポイントの当たり。
今年の私は運が良いのかもしれない。
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