子なし主婦がクリスマス会
先月、近所の主婦達に声をかけられた地域のクリスマス会。(→ゴミ捨て場に行くのが怖い)
あんな風にうやむやな状態で会話が終わってしまったので、ずっと憂鬱だった。
その場でスパリと断れる言い訳があればいいのに。
その後もどう断ろうか、いや、後で陰口を言われるぐらいなら参加した方がマシだろうか……ウジウジと悩んでいた。いつもの事だ。
しかしある日、近所の主婦がインターホンを鳴らし家にやって来た時には、
「親は何とかなりそうなので参加します」
と自ら言っていた。
やはり嫌われ者になるのが怖いのだ。いい人を演じてしまう自分が憎い。
「良かった!」
近所の主婦達は喜んでいたが、私の心は白けていた。
クリスマス会なんて、どうしても子供の為のものだという気がする。
「そんな事ないわ、老人ホームでもクリスマス会をしたりするわよ」という声が聞こえてきそうだが、仕事でもない自治会の行事で、これ程張り切って主婦達が頑張るのはやはり子供の為だからではないだろうか。この地域が老人ばかりになった時、主婦達が今ほど張り切るとは思えない。
現に、この自治会では敬老の日にも食事会を行っているが、それはごく僅かの老人が参加するだけで、他の住民へ参加も強制する事なく、「出来るだけ参加して下さい」と書かれているだけ。近所の主婦達が参加しているのを見た事もないし、話題にさえしていない様子。
そう考えると、今住むこの地域が高齢化すれば地域の行事も減るのかも……と想像する。
だが造成地は次々と広がり、20代、30代世代の家族が増えるばかり。子供がいなくなる事はなさそうで、という事は地域活動も永遠に無くならない。
クリスマス会の打ち合わせの日、顔は笑顔だが心ではそんな毒ばかり吐いていた私に、司会担当が言った。
「ころりさんはレクレーション係をお願い出来ますか?」
「……え?む、無理ですっ!すみません、他の担当でお願いします……」
レク担当なんて絶対無理。
大体子供とどう会話してよいのか分からない女なのだ。大勢の子を目の前にし、狼狽えるだけ。
どうしてわざわざ子のいない私に子供相手の役割を振るのか?見ていると他の主婦達も、「忙しくて」と断り、「簡単なお手伝いなら出来ますが」と逃げ腰。
結局仲良し二人組の主婦が、「二人で協力してやります」と手を挙げた事で担当が決まった。
私の担当は菓子の買い出し係。
「子供の好きそうなお菓子を小分けしてプレゼント用に用意して下さい」
そう言われても子供が好きなものが分からない。
クリスマス会、どの担当になっても子なし主婦には違和感しかないと思った。
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