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似た者同士

ころり

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父の見舞いに行った。

「着信音が怖い」
「家族ごっこ」

母から連絡があった時にはそんな気になれなかったが、後から考えると一度も見舞いに行かないというのも娘として罪悪感があった。

だが母には会いたくない。
母が来ていないであろう、夕方に行く事にした。

受付で病室を確認すると、父は既に大部屋に移っていると言う。

その部屋に入ると父はベッドの上で起き上がり、何か本を読んでいた。
すぐに私に気付き、「こっちこっち」という風に手招きして私を呼んだ。

「元気そうだね」
「そうだよ、お母さんが大袈裟なだけで。大した病気でもないんだから」

確かに父は顔色も良く、とても手術をした人とは思えない。

「ころりには知らせなくていいって言ったんだよ?」

父は苦笑しながら言った。
だが母はきっと私だけでなく兄にも連絡しているだろう。黙っていられる人ではない。



私は、母が毎日来ているのかと父に聞いた。

「そうだねぇ、来てくれているねぇ」

父は苦笑したまま言った。

「お母さん、同じ部屋の人達とも仲良くなって話ばかりしているよ」

想像出来る。母らしい。

「お母さんはあぁいう人だからね」と父は言い、「助かっているよ」と笑った。

本心だろうか?私や母に気を遣っているだけのような気がする。


「それよりころり、ちゃんと食べてるのか?痩せすぎだろ」と父が心配そうな顔をした。

私は「平気、ちゃんと食べているよ」と答えたが、父は信じていない様子で、

「お前も繊細だからなぁ……色々考え過ぎたり周囲に気を遣い過ぎたら体を壊すだけだよ」と言った。

私から見ればそう言う父の方がずっと繊細に見える。
似た者親子。

久々に過ごした父との時間。
母とは違い穏やかな人なのに、母とはまた別の意味で疲れた。本音を見せない父だから疲れた。

本当に私と父は似ている。





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Posted byころり