募金するよりランチが大切
パート先で、休憩中に悪口が始まった。
悪口の主は興奮気味に話し続けている。
それを聞く皆も大袈裟に、「えー?嘘ー!信じられない」と、その悪口の主を満足させる反応を見せた。
悪口の主は長年勤めるベテランで、皆から一目置かれる古株。
自己主張が強く、感情の起伏が激しいタイプなので以前から私は苦手だ。
悪口の的となっているのは、40代のパート主婦で、その日は休日のようだった。
「私がランチに誘ったのに、お金が無いからって断られたの」
「えー?付き合い悪いわね」
「そうでしょう?ランチぐらい大した金額じゃないじゃない?」
「あの人、以前からケチなのよね」
聞いていると、どうやらその主婦は古株パートの誘いを断ったらしいが、本当に金だけの問題で断ったのだろうか?本心は嫌だったのでは?と、私は自分に重ねて思った。
だがその場にいた女性達は、「ランチを付き合うのも仕事のうち。そういう事が出来ない人はきっと友人がいない」と言い始めた。
私はずっと黙っていたが、まるで自分が言われているかのようで冷や汗が出た。
だが古株パートの話はそこで終わらなかった。
「でも問題はその後なのよ!」
皆が共感してくれたからか、さらに口調が強くなる。
「その数日後に私、駅で彼女を見かけたの。そしたらなんと!駅の前で募金箱持ってる人に、募金していたのよ⁉」
私はそれを聞いて、そのケチ主婦に好感を持った。
無駄な事に金は使わず、自分が必要だと思った事には使える人。そういう金の使い方っていい。本当のケチではない。
だがそれに怒っているのが古株パート。
「普通逆でしょ⁉同僚や友人との付き合いも出来ない人が、他人に募金するって変でしょ⁉まずは自分の周囲の人とのコミュニケーションにお金を使って、それでも余裕があれば募金をすればいいじゃない!」
「うんうん、分かる、そうよねー」
私には全くその考えが理解出来ない。
そんな考え方を正しいと言い合っているパート達を見て、やはり自分は浮いていると思った。
だが古株パートの話はそこで終わらなかった。
「でも問題はその後なのよ!」
皆が共感してくれたからか、さらに口調が強くなる。
「その数日後に私、駅で彼女を見かけたの。そしたらなんと!駅の前で募金箱持ってる人に、募金していたのよ⁉」
私はそれを聞いて、そのケチ主婦に好感を持った。
無駄な事に金は使わず、自分が必要だと思った事には使える人。そういう金の使い方っていい。本当のケチではない。
だがそれに怒っているのが古株パート。
「普通逆でしょ⁉同僚や友人との付き合いも出来ない人が、他人に募金するって変でしょ⁉まずは自分の周囲の人とのコミュニケーションにお金を使って、それでも余裕があれば募金をすればいいじゃない!」
「うんうん、分かる、そうよねー」
私には全くその考えが理解出来ない。
そんな考え方を正しいと言い合っているパート達を見て、やはり自分は浮いていると思った。
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