激痛の歯の治療
早速次の週、痛い歯を抱えて総合病院に駆け込んだ。
この時には頭や首、肩まで痛くて、どこもかしこも痛い感じ。
もう何週間も歯の痛みに悩まされている。
総合病院の受付で相談すると、歯科口腔外科と脳神経外科を受診するよう勧められた。
まずは歯科口腔外科を先に受診するらしく、待ち時間の間に歯全体のレントゲンを撮りに行く。
しばらくして診察室に呼ばれた。
かなり若く、可愛らしい女性医師だ。森ガール(←古っ)的な人。
話し方も優しく、幾分私の緊張も和らぐ。
これまでの過程を説明し、「レントゲンでは虫歯がない様ですが、原因がよく分からないんです」と訴えた。
その森ガール医師は、フンフンと私の話を聞いた後、「熱いものが沁みるというのはやはり虫歯の可能性が高いと思います」と言い、「打診痛もある様ですし銀歯の下に虫歯があり、○○が△△になってるのでしょう」(←何を言っているのかよく分からず)
そして、「とにかくその原因らしき歯の神経を抜きましょう」という事になった。
が、その判断に自信がないのか、森ガール医師はわざわざ隣のベテラン医師に私の症状を説明し、抜髄でいいですか?と確認している。
大丈夫か?…と心配になってきた。
そして、歯医者に来るだけでも不安感いっぱいのパニック症な私である。
もちろん今日も安定剤は服用してきたが、それでも、手の平に汗がにじむ。
だが、それ以上の歯の痛みがあるのだから何とか頑張るしかない。
あっという間に麻酔が何本も打たれる。
あれ?全然大丈夫。不安感ばかりが勝ってしまい、実際は何てことはないのよ、と自分を安心させた。
この後は麻酔が効いているから楽勝だわ、と思っていたら……
大間違い!
神経を抜くのが痛いこと!!!
グリグリグリ!!!
グリグリグリグリ!!!
麻酔の意味あるの?猛烈に痛いんですけど?
10年以上前にも、反対側の同じ位置の奥歯の神経を抜いた事がある。
その時は絶対これほど痛くはなかった。時にはピクッときたかもしれないが、苦しく耐えた記憶はないし、帰宅後も痛み止めを1回飲んだかも…という程度。
だから私は過去、歯医者であまり痛い思いをした事がなかった。
だが今回のこれは痛い。
それに時間も長い。いつまでこの地獄が続くのか…。
森ガール医師は、途中で器具の取り付けに戸惑っている様子で、助手の看護師に教えてもらっている有様。
不安だ。どうなるのだ。
そして地獄の時間が終わり、消毒の詰め物と仮の被せモノをしたのだが、この瞬間も激痛。
自分の感覚では、まだ神経が底に残っているような気がして、ズキズキ痛む。
私は結局原因は何だったのか知りたかった。
「銀歯を開けてみたら虫歯があったのですか?」
「多分あったんだと思います。そこから神経が炎症していたのでしょう。 これでしばらく様子をみて、一つずつ原因を探っていきましょう」
多分って。
って事は、結局原因はよく分からずって事?
次の予約は3日後、という事でその日の診察は終わった。
私はあまりの痛さに、「次の治療も今回ぐらい痛いんですか?」と森ガール医師に聞いた。
「いえいえ、もう神経は抜けていますから、次回は痛くないですよ」とニッコリ笑った。
本当だろうか……こんなに痛いのに。
でもきっと医師が言うからそうなのだろう。そう信じよう。
それに神経を抜いたのだから、あとは治るだけだ、そう信じよう。
そう思い、少し気持ちを楽にしたが、痛さのあまり脳神経外科の受診はキャンセルした。
―――続きます。
「2日程は痛むかもしれません」と森ガール医師は言っていた。
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