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居留守or言い訳





朝、ベッドから起き上がろうとした瞬間、頭にズキッとした痛みが走った。

しばらく目を閉じ落ち着くのを待ったが、頭痛が治まらない。
元々頭痛持ちなどでは無いのに、最近頻繁に頭痛がする。

立ち眩みも酷く、貧血だな……と感じる。

冷蔵庫にあった梨を少しだけかじり、医師から処方された鉄剤を服用しソファに横になった。

天気が悪く外ではシトシトと雨が降っていた。
静かな空間でこの雨音を聞いているだけで落ち着く。

だが心のどこかで、いつ電話が鳴るか分からない……と怯えていた。

何も予定がない一日でも、実家や義母から電話があるかもしれないと思うと、心からリラックス出来なかった。

眠れば全てを忘れられる……。

現実逃避したくて必死にそのまま眠ろうとしたが、全く眠くならない。

少し前にも記事に書いたが、あれからもずっと同じ状態が続いている。
眠くならない

ソファの上で何度も寝返りをうっていると、遂に電話が鳴った。

ビクッとして一瞬で全身が熱くなった。

電話機を見るとやはり義父母の家からだった。




居留守を使うか……。

しばらく悩み、呼び出し音を1回、2回、と鳴り続けるのを聞いていた。

が、留守電に切り替わった時、咄嗟に受話器を取ってしまった。
居留守を使ってもこのモヤモヤした気持ちは同じだと思ったから。

どちらにしても後から「なぜ留守だったの?」と問い詰められるだけだ。

「ころりさん、今日は来られる?」

電話の向こうで義母は言った。

だが私は、義母の要件を聞く前に自分の体調不良を伝えた。

「すみません、今日は体調が悪くて……。申し訳ないのですが今日は一日寝ています」

「え⁉どうしたの⁉大変!どこがどう悪いの⁉」

大袈裟に驚く義母に、「大した事はないんです。ちょっと睡眠不足が続いているだけで」と私が言うと、

「無理してはダメよ!ゆっくり寝ていなさい!」と電話の向こうで母親らしい言葉が返ってきた。

「またこちらから連絡しますので」と言う私に、「いいから早く寝なさい」と言う義母の声を聞き、少し罪悪感にかられた。

義父母の家に行けない程の病気ではない。ただの言い訳だ。
電話を切った後、結局気になり全く眠れなかった。





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Posted byころり