迷惑はかけません
夫にLINEで連絡を取ったが、なかなか既読にならない。
スマホなど持っていない時代には、すぐに連絡が取れなくても当たり前だった。
だが今のようにスマホを持つと、いつ既読になるのだろう……と頻繁にチェックする事になり、その度にイライラしてしまう。便利になって良いのか悪いのか。
夫が既読になり連絡があった頃には、既に義父母はうちの家にいた。
私は事情を夫に説明し、「早く帰ってきて」と頼んだが無理そうだった。
私一人では義母の圧しに負けてしまいそうで怖い。
「ごめんなさいね、ころりさんには迷惑をかけませんからね」
義母は「ごめんなさいね」を繰り返し、「風呂も自分で洗うから」と言い出した。
給湯器が壊れた為、仕方なくうちに連れてきたのだ。(お風呂いただきます)
「私がしますから!お義母さんはゆっくり座っていて下さい」
自分の家のように動き回る義母を何とかソファに座らせ、慌てて風呂を掃除し湯を張った。
先に義父、その後は義母が風呂に入り、二人とも満足そうに「綺麗な風呂だねぇ」「広い風呂だねぇ」と言っていた。
一般的な普通の風呂だ。
だが義父母の家の昭和風呂に比べるとさすがに良く感じるのだろう。
義父母がリビングで茶を飲んでいる間に、私は脱衣所に行った。窓を開けて風呂の泡を流しておきたい。
するとそこに置いてある洗濯カゴに、当たり前のように入れられた義父母の脱いだ洋服があった。
やっぱりそうか。
ある程度は予想していたが、「ころりさんに迷惑はかけない」と繰り返していた義母だったので、もしかしたら脱いだ服も持ち帰って自分で洗うかも……と少し期待していた。
なので風呂に入る前もあえて、「脱いだ服は洗濯カゴに入れて下さいね」とは声をかけなかった。
私の中の意地悪さが顔を出していた。
風呂を貸すのと脱いだ服を洗濯するのはセットという事か。
ウンザリした気分でリビングに戻ると義母がいない。
「え?お義母さんは?」
私がそう言うと同時に、義母がキッチンから顔を出し、「ころりさん、私が晩ご飯を作るわ。迷惑はかけないから」と言った。
「本当に本当に本当に!それは結構です!今から家に送りますから!さぁ行きましょう!」
思わず叫ぶような口調で言ってしまい、半ば強引に二人を車に乗せた。
家に一人戻った後も、まだ義父母がそこにいるかのように感じ、風呂を何度も何度も掃除した。
だが義父母の家の昭和風呂に比べるとさすがに良く感じるのだろう。
義父母がリビングで茶を飲んでいる間に、私は脱衣所に行った。窓を開けて風呂の泡を流しておきたい。
するとそこに置いてある洗濯カゴに、当たり前のように入れられた義父母の脱いだ洋服があった。
やっぱりそうか。
ある程度は予想していたが、「ころりさんに迷惑はかけない」と繰り返していた義母だったので、もしかしたら脱いだ服も持ち帰って自分で洗うかも……と少し期待していた。
なので風呂に入る前もあえて、「脱いだ服は洗濯カゴに入れて下さいね」とは声をかけなかった。
私の中の意地悪さが顔を出していた。
風呂を貸すのと脱いだ服を洗濯するのはセットという事か。
ウンザリした気分でリビングに戻ると義母がいない。
「え?お義母さんは?」
私がそう言うと同時に、義母がキッチンから顔を出し、「ころりさん、私が晩ご飯を作るわ。迷惑はかけないから」と言った。
「本当に本当に本当に!それは結構です!今から家に送りますから!さぁ行きましょう!」
思わず叫ぶような口調で言ってしまい、半ば強引に二人を車に乗せた。
家に一人戻った後も、まだ義父母がそこにいるかのように感じ、風呂を何度も何度も掃除した。
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