女の本心
パートに行く日。
朝からホッとしている自分がいる。
不思議なものだ。
あれ程嫌だった今の仕事。
いや、今でも嫌なのは同じだ。
だがここ最近の義母との関わりに頭と心がどうにかなりそうになり、「これなら仕事に行く方がマシだ」と思う瞬間がある。
仕事と義親。
どちらがマシかなんて、どっちもどっちだが。
そのパート先では最近、同僚の酒家さんが「介護の方どう?」と話しかけてくれる。
女同士で群れるのが苦手で、噂や悪口が嫌いだと言っていた私なのに、義親の介護の事を聞いてもらえると思わず愚痴りたくなる。
家では夫に言えないからか。誰かに聞いて欲しい、共感して欲しいという思いが溢れ出す。
酒家さんは、そんな私の思いを、期待以上に大袈裟に共感してくれた。
「分かるわー!」
「それって酷いわよね!」
私の気持ちを代弁するかのように怒ってくれる。
これでいいのか?
彼女が共感してくれるのは嬉しいのに、その反面こんな場所で義親の愚痴を言っている自分が情けなく思えた。それもずっと気が合わないと感じている酒家さんに。
たとえ義親の愚痴で一瞬だけ彼女と会話が盛り上がったとしても、本当に心の距離が縮まったとは思わない。
その場だけ。その瞬間だけワッ!と笑い合うだけで、その後はいつも通りの距離感に戻る。
さらに彼女は言った。
「ころりさん大変でしょう?よくそれで頑張っているわ。でも無理しないでね。無理なら仕事を休んでもいいわよ。しばらく求職期間をもらってもいいんだし」
何だろう、この感じ。
私を思って言ってくれているようで、私に辞めて欲しいのかも……とどこかで感じる。
「うん、ありがと」
そう言いながら、やっぱり彼女に言わなければよかったと、後悔し始めていた。
これでいいのか?
彼女が共感してくれるのは嬉しいのに、その反面こんな場所で義親の愚痴を言っている自分が情けなく思えた。それもずっと気が合わないと感じている酒家さんに。
たとえ義親の愚痴で一瞬だけ彼女と会話が盛り上がったとしても、本当に心の距離が縮まったとは思わない。
その場だけ。その瞬間だけワッ!と笑い合うだけで、その後はいつも通りの距離感に戻る。
さらに彼女は言った。
「ころりさん大変でしょう?よくそれで頑張っているわ。でも無理しないでね。無理なら仕事を休んでもいいわよ。しばらく求職期間をもらってもいいんだし」
何だろう、この感じ。
私を思って言ってくれているようで、私に辞めて欲しいのかも……とどこかで感じる。
「うん、ありがと」
そう言いながら、やっぱり彼女に言わなければよかったと、後悔し始めていた。
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