抜髄後のいつまでも続く痛みの原因は?
―――前回の続き。
その日から心療内科でもらった薬を服用してみたが、痛みに対する効果がどうこうという以前に、とにかく眠気が酷い。.
だがその日の夕方から、治療した歯は燃えるように痛み始めた。
抜髄して以降、これ程痛んだ事はなかった。
この痛みはまだ抜髄する前の、あの激痛と同じだ。
今日の治療はちょっと消毒した程度だったのに。なぜ?
これは抗不安剤で誤魔化せそうなレベルではない。我慢出来ずに鎮痛剤を服用した。
しばらくしたらボンヤリ鎮痛剤が効いてきたが、鈍痛がいつまでも残った。
寝る直前までずっとそんな感じだった為、抗不安剤も服用してみた。
少しは効果があり、起きた時には治っているかもしれない。そう期待して。
だが期待は裏切られ、夜中の3時頃、激痛で目が覚めた。
その歯の周辺全体がズッキンズッキンと怒っていて、唾を飲んでも喉が痛い。
ベッドから這い出るようにして、鎮痛剤を取りに行く。
でもすぐに飲んではダメだ。
こんな時間に空腹の状態で鎮痛剤なんて、胃痛まで起こしてしまう。
せめて少しでも……とご飯を3口程胃の中に入れる。
歯が痛くて口を開けたり、逆の歯で噛むのさえ辛い。そして早く早く、と焦るように胃薬とともに鎮痛剤を服用した。
すぐに鎮痛剤は効くはずもなく、私はジッとしていられずパソコンを開いた。
調べすぎは不安感を煽るだけだと分かっている。
だが、他にも同じような人がいるのか?どうやって治ったのか?調べずにはいられなかった。
暗いリビングで黙々と「抜髄後 痛い 原因」などと検索を続けた。
あまり医学的な詳しい説明を読み始めると怖くなってしまうので、普通の質問コーナーや、体験談のようなものを主に読んだ。
読んでいると、なんと同じような人が多い事。
5年間痛みが続いています、などと読むとゲンナリした。
抜髄も全く痛くない人もいれば、抜髄後の洗浄も激痛だという人もいたり……。
私は後者の人と同じだ。
特に必死になって調べていた訳でも、必要以上に不安になった訳でもなかったが、鎮痛剤が効くのを待ちながらネットを見ているうちに、気付けば午前5時を過ぎていた。
ボンヤリ効いてきたかな、鈍痛ぐらいかな、そろそろ寝ようかと思った時、夫が起きてきた。
「どうしたの?」
驚いている夫に軽く説明し、「また今日は病院に電話をしてみるわ」と言い、私はベッドに戻った。
ベッドの中、まだうっすらと疼いている歯を押さえながら、いつまでこの痛みが続くのだろう?とため息をついた。
あれからもずっと歯の痛みは続いている。
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