子なし夫婦の住宅街
―――前回の続き。
そして話をしている途中、別の主婦が子供を連れて通りかかった。
「おかえり!」と私と話していた主婦が声をかけた。
「ただいま。昨日はありがとう!」と子連れママは答え、私には分らない学校の話を2、3言交わしていた。
そうなると私は居づらくて仕方がない。どんな顔をして立っていればいいのか。
しかしムスッとしていては感じが悪いと思い、ぎこちなく微笑みながら彼女達の会話を聞いていた。ああ、早くこの場から立ち去りたい。
彼女達も私に気を遣ったのか、「じゃあまた後でメールするね」と言いながら子連れママは立ち去った。
私はもし子供がいたら、彼女達の中に――あの雰囲気の中に入っていかねばならないんだな……と思った。かなりキツイ。
それにもう遅い。彼女達は完全に出来上がっている。
もし、今私に子供が出来ていたとしても、あの中に入る勇気はないし、あの人は孤立した人、というレッテルが私には貼られてしまっている。
今更だ。このまま子供がいない方が楽でいいのかな、そんな風にも思える。
人付き合いが苦手で子供がいない主婦。
そんな私がこれからもこの地域に住み続ける事が出来るのだろうか?
夫は、「いつか子供がみんな独立したら、子供の有り無しなんて関係なくなるよ」と言っているが、今の彼女達の繋がりを見ていると、そうは思えない。
子なし夫婦ばかりの住宅街があればいいのに。
その日の夜、そんな虚しい空想までしている自分がいた。
それにもう遅い。彼女達は完全に出来上がっている。
もし、今私に子供が出来ていたとしても、あの中に入る勇気はないし、あの人は孤立した人、というレッテルが私には貼られてしまっている。
今更だ。このまま子供がいない方が楽でいいのかな、そんな風にも思える。
人付き合いが苦手で子供がいない主婦。
そんな私がこれからもこの地域に住み続ける事が出来るのだろうか?
夫は、「いつか子供がみんな独立したら、子供の有り無しなんて関係なくなるよ」と言っているが、今の彼女達の繋がりを見ていると、そうは思えない。
子なし夫婦ばかりの住宅街があればいいのに。
その日の夜、そんな虚しい空想までしている自分がいた。
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