給料減額
夫の元気がない。
自分の気持ちの不調ばかりに気を取られ、夫の事を気にする余裕がなかった。
だが気付けば夫も元気がない。
「どうかしたの?」
「別に」
夫は何も話そうとしないが、その様子が何日も続いている事から、何か悩んでいるのは分かった。
自分の事は棚に上げて……だが、元気がない、もしくは機嫌が悪い人と毎日一緒にいるというのは息が詰まる。
私も常にテンションは低いが、夫に愚痴ってばかりなので、私の元気がない理由は夫には十分伝わっている。
だが逆は分からない。
夫は何も私に言おうとしないから。
せめて理由が分かれば。
助けられなくても共感ぐらい出来るのに。
が、夫が遂に私にその理由を話した。
「給料が減った」
「え?」
「残業代と他の手当がカットになったから、今月からかなり給料が減る」
「……減るって、どのくらい?」
金額を聞いて私も言葉が出なかった。
かなりの金額。手取りの五分の一は減る。
どうしよう。暮らしていけるだろうか。
不安でいっぱいになった。
共感ぐらい出来るのに――そう思っていた自分が情けない。
共感や慰めどころか、自分自身が夫以上に不安になっている。
夫が私に話せなかったのも当然だ。
こんな私を予測できただろうから。
「給料が減った」
「え?」
「残業代と他の手当がカットになったから、今月からかなり給料が減る」
「……減るって、どのくらい?」
金額を聞いて私も言葉が出なかった。
かなりの金額。手取りの五分の一は減る。
どうしよう。暮らしていけるだろうか。
不安でいっぱいになった。
共感ぐらい出来るのに――そう思っていた自分が情けない。
共感や慰めどころか、自分自身が夫以上に不安になっている。
夫が私に話せなかったのも当然だ。
こんな私を予測できただろうから。
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