子ども見守り隊
インターホンが鳴り、玄関を出ると隣人が回覧板を持ち立っていた。
「これ、手渡しで急いで回して欲しいって」
と渡された回覧板を見ると、1ページ目に大きく赤字で「緊急!」と書かれていた。
緊急って……何だろう?
「あの事件があったからね。子ども見守り隊、作るらしいわよ」
私が回覧板を読む前に、目の前の隣人が内容について話し始めた。すぐに帰る様子はない。
私は慌てて回覧板のページをめくり、サッと目を通した。
本当だ。
「この地域でも子ども見守り隊を作る事にしました」と書かれている。
さらに、それについて協力者を募集する為の回覧であるらしく、特に参加して欲しい方は「女性でパート、又は働いていない方」と書かれていた。
「今の時代、子ども見守り隊に男性っていうのも反対意見の人がいるらしいわ」と、隣人が言った。
色々な事件がある。
確実に信用出来る人が絞られる。
でも確実なんて分からない。
「この班からの参加メンバーに、ころりさん、指名されていたわよ」
どうして⁉
子ども見守り隊が悪いとは思わないが、やはり子供がいない私にとって、とても負担。
子供の有無は関係ないと言われそうだが、それでも子供に関する事――いや、それ以前に地域との関わりが負担なのだ。
「いつも家にいる人だからじゃない?」そう言って、隣人はやっと家に戻った。
これは断り辛い。
「子供は地域のみんなで守りましょう!」
回覧板にはそうデカデカと書かれていた。
気持ちがついていけない。
私のような人間は、この地に住む資格がないのかもしれない。
どうして⁉
子ども見守り隊が悪いとは思わないが、やはり子供がいない私にとって、とても負担。
子供の有無は関係ないと言われそうだが、それでも子供に関する事――いや、それ以前に地域との関わりが負担なのだ。
「いつも家にいる人だからじゃない?」そう言って、隣人はやっと家に戻った。
これは断り辛い。
「子供は地域のみんなで守りましょう!」
回覧板にはそうデカデカと書かれていた。
気持ちがついていけない。
私のような人間は、この地に住む資格がないのかもしれない。
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