首の出来物
ある日、首に大きな出来物ができた。
ニキビよりももっと大きくて、皮膚の奥の方にしこりがある感じ。素人目にも、これは普通じゃない、と感じるようなモノだった。
その出来物は翌日には首の形が変わるほど大きく腫れ上がり、赤黒くて膿んでいるようだった。
しかし、その時は大腸の不調の方が気になっていた私は、「何なの?ニキビのようにそのうち治まらないかな?」としばらく放置した。
3日程は腫れて痛かったが、そのうち痛みが治まり、ゆっくりであるが腫れも引き始めた。
ホッとしたものの、やはりニキビと違い、奥に固い塊のようなものがあり、このシコリは完全になくなる事はないように思えた。
そして心配になりやはりネットで検索してしまう。
どうやらこれは病院に行かないといけないらしい。
そして、大腸の病院に行きつつ、別の日にはある小さな皮膚科を受診した。
その皮膚科はネットで検索し、とても優しいと評判だった。
やはり人気があるらしく2時間以上待つ。
やっと呼ばれ、診察室に入ると、評判通りの穏やかな先生だった。
しかし、私の出来物を見るなり、「うーん、これは手術しないといけませんが、うちでは無理ですねぇ」と言った。
私の心臓はドキドキする。
もしかしてその場で切りましょうか、と簡単に切開するかも?と、不安ながらも腹をくくって来たのだが、簡単に済まないのか?こちらの病院では対応出来ないので別の病院を紹介された。
少しずつ私の心がキューッと締め付けられていく。
最初はそこまで深く考えていなかったものが、大袈裟なものに感じ始め不安になってきた。
――続きます。
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