全力感
少し前、安室奈美恵さんの特番を見た。
NHKで放送されていた「告白」。話題になっていたので見た方も多いのではないだろうか。
私は特に安室奈美恵のファンではないし、今までもこの曲が好きだと思った事もない。
だが彼女の雰囲気は以前から嫌いではなかった。若い頃から、どこか影があるような気がして、最近「彼女はストイックだ」とか「真面目」と言われているのを聞いて納得した。
先日のテレビも事前に見ようと思っていた訳ではないが、風呂に入る前にテレビを消そうとした時、ふと始まったのがその番組だった。
あ、そういえば話題になってたな。
手には着替えを持ったまま、少しだけ前半を見始めた。
が、見ているうちにどんどんその内容と話し方に魅了され、風呂の事など忘れて最後まで集中して見てしまった。
とても素敵だと思った。
とても綺麗だと思った。
同年代と言うには厚かましいのかもしれないが、それ程変わらない年齢なのに、あの美しさ。
そしてそれ以上に、あんなに筋が通った心が伝わる話し方が出来る人だとは知らなかった。
人はその生き方や考え方が表情に現れると言うが、正にそんな感じ。
またある日、ネットでふと動画を観た。
それはまさかのONE OK ROCK.のライフ映像。
え?40代のオバサンが観る映像?と思われそうだが、自分でも驚く程感動してしまった。
こんなオバサンでも一応ワンオクの存在は以前から知っていた。
だがその認識の仕方は、森進一・森昌子の息子という、いかにもオバサン目線。
さらに、昔アイドルグループの一員だった事や、その後デビューまでのエピソードも聞いた事があり、それなりに情報は知っていたはず。
そしてその頃、先日観た同じライブ映像も観た事があったのだが、その時には「ふーん、歌上手いのね。さすがあの親の子」と思った程度。
それから何年か経った今、久々にその同じライブ映像を観た時、以前とは全く違う感情があった。
なぜか分からないが、とても声が響いた。
あれ?こんなに良い曲だった?こんなに響く歌い方だったの?
さすがにキャー!カッコいい!というような目線で見るのではないが、人として訴える力に感動する。
全力で生きているとはこういう姿なのかなと。
先の安室奈美恵にしても、ワンオクにしても、全力感が伝わってくるのがいい。
すると不思議とその曲も良いものに聴こえてくる。
そして以前は同じ曲を聴いても全く何も感じなかった自分に変化がある事が少し嬉しい。
前回の記事で書いたように、長い間音が嫌いだった。
「私は無音が一番」と言い続けてた。
だが今日はスマホに初めて音楽を取り込んでみた。
音楽を聴きながら眠るなんて私にはあり得なかった事だけど、今日は試してみよう。
以前カウンセリングで勧められたヒーリングの音楽よりはずっと良いような気がする。
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