頼れる存在





事故に遭った時、夫婦二人で入院した。たった一日だけ。

怪我は本当に大したことは無かったのだが、運ばれたのが夜遅かった事もあり、検査の為に入院した。

小さな個人病院で古びた感じが落ち着かず、神経質な私はベッドに横になるのも躊躇われた。せめて自分の家から使い慣れたタオルを持ってきたい。

入院する必要なんてないのに、早く家に帰りたい……そんな事を思いながら一晩過ごした。

何より心配だったのは愛犬の事。

事故に遭い病院に運ばれた後、すぐに実家の母に電話し、愛犬の事を頼んだ。
合鍵を持っている母にタクシーで家まで行ってもらい、ペットホテルまで連れて行ってもらった。

夜遅くまで営業しているホテルがあって良かったとホッとしたが、愛犬は今までペットショップや他人に預けた事がない。どれほど不安になっているかと思うと今すぐ病院から飛び出して迎えに行きたかった。

本当は母に一晩預かってもらいたかったが、母はとてもそんな大変な事は出来ないと言い、すぐにペットホテルを提案した。


こんな時ぐらい、私の願いを聞いてくれてもいいのに……。
そう思ったが、愛犬をホテルまで連れて行ってくれるだけでも有難いと思わなくてはいけない。もし母がいなければ誰にも頼む事が出来ず、愛犬は不安なまま真っ暗な家で待ち続ける事になる。

さらにこれぐらいの事故で良かったが、もっと大事故で私達の意識が無くなるような状態であれば、何日も家に帰れなくなる。
犬を飼う事に責任を感じると先日の記事でも書いたが、今回の事で更にその気持ちが強まった。
今はまだ夫婦二人いるからいい、そう思っていたが、二人で事故に遭ってしまえば一瞬にして愛犬は独りぼっちになる。

こんな時、他の人ならどうするのだろう?
親、子供、友人……

頼むとすればその範囲だろう。
他人と関わるのが苦手で、誰かに頼み事をするのも苦手な私。今は親がいるが、その親も年齢的に頼りに出来なくなりつつある。

子供もおらず、友人もいない人間は、いざという時どうすればいいのか……本当に不安だ。

翌日退院し、ペットホテルに愛犬を迎えに行った。
愛犬は泣いていた。

鳴いていたのではなく、泣いていた。

「ごめんね、ごめんね」

私もそう言いながら涙ぐんだ。




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Posted byころり
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