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置いてけぼり

ころり

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義母が私の夫に言った。

「この前孫に会った時、あなたの介護を頼んでおいたわよ」

孫というのは夫の兄の子供達の事だ。

「やめてくれよ。そんな事頼んでいないだろ」と夫。

だが義母は聞こえていないかの様に、「良かったわね。あの子達、「心配しないで。ちゃんと介護するから」って言ってたわよ」と言いながら嬉しそう。

義母は以前から、夫の老後を心配している。
そんな心配をする余裕があるのなら、まだまだ一人で生きていけるのでは?と私は内心毒づく。

「あなた達子供がいないから、老後が心配で死にきれないわ」というのが義母の口癖。
このセリフの中にも、子供が親の介護をするのが当たり前だという義母の考え方がよく表れている。子供がいない人間は老後どう生活するのか?義母にとっては考えられない事らしい。そして心配のあまり、兄の子達に「叔父さんの介護よろしくね」と何度も何度も繰り返す。

この会話を聞いていて毎回思う。

やはり義母の心の中には自分の息子の事だけなんだ、と。
「介護をしてあげて」と頼むのは自分の息子の事ばかり。その妻である私の事は頭にもない様子だ。



もちろん私は甥達に介護してもらいたいなんて思ってもいないが、あからさまに私が存在しないかのような会話が繰り広げられると、私はいつも以上に孤独を感じる。

先日も夫が義母に、「孫達が介護してくれるらしいから、良かったわね」と言われている姿を見ていて、

「そうか、私達夫婦はお互い一人になれば孤独だと思っていたけれど、夫はそうではないのだ」と実感した。

夫が先立てば私は本当に一人きりになると思う。
だが夫の実家の様子を見ていると、私が先立っても夫は孤独ではないような気がする。

そう思うと少し夫が羨ましくなった。
身内に介護して欲しいなんて思わないと心から思っているのに、何だろうこの矛盾した気持ち。

夫の実家から疎外されているから悲しいのか。
自分には介護のアテがないから不安なのか。
いや、それらとは違う。

世界で夫と私、二人だけは常に何もかも一緒だと思っていたのが、いつの間にか私だけ置いてけぼりになったような気分がした。




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Posted byころり