隣の木
最近気になっている事がある。
それは隣の家に植えている木。
我が家と隣接した場所に庭木があるのだが、その木が年々伸びて大きくなり、枝は我が家の土地まで入ってきている。
その為に、少し我が家の日当たりが悪くなっている程だ。
だがそれはいい。
もともと私は日当たりの良い家は好きではない。家にいても大抵はカーテンを閉めてしまうし、カーテンをしなくても木の陰になるなんて、かえって有難りと思うほど。
ただ問題がその落ち葉。
その侵入してきた木の枝から、大量の葉が落ちる。
風の強い日、雨が降った日、その翌日にはうちの家の周囲が落ち葉だらけだ。
だが私は怠け者だし、時々あまりにも汚くなってきたら、まとめて掃除をする程度。
すると、先日その落ち葉の下からたくさんの虫が出てきた。
どうやら恰好の住処となってしまったらしい。
これは嫌だ。
それからは毎日のように落ち葉掃除をするようになった。
すると徐々に
「どうしてこんな事を私がしなきゃならないの?」と不満に思えてくる。
そもそも隣の庭木の落ち葉なのだ。
そんなある日、いつものように掃除をしていると、丁度隣の主婦が帰宅した。
私はこの落ち葉掃除の様子を見て、相手が何か気付くかと期待した。
「こんにちは」
互いに笑顔で挨拶。
それだけ。
隣の主婦はそのまま玄関から家に入ってしまった。
気付いただろうか?気付いてるけど何も言わないのか?よく分からない。
ただ隣の家という事もあり、関係を悪くしたくはない。
ただでさえ近所付き合いをせず、主婦の輪の中に入っていない私が、下手に苦情めいた事を言い、噂になっては困る。
この隣の庭木……。
これ以上大きくならない事を願うばかり。
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