キジシロ
最近、近所で子猫をみかける。とても可愛い。
生後2~3ヵ月ぐらいだろうか。
小さい体でチョコチョコと歩く姿は何とも言えない。
散歩の途中で2日続けてみかけた。
その子猫の柄はキジシロで、うずくまっていると道路の色と同化して分かり辛いのだが、ミャー!ミャー!という子猫の鳴き声ですぐに気付く。
親は近くにいないのだろうか?お腹が空いているのでは?
何か食べるものを持ってきてあげたい衝動に駆られる。
いやいやダメだ。責任も持てないのに中途半端な事をしてはいけない、と我慢した。
次の日、散歩に行く時にはその場所を気にしながら歩いた。
今日もいるだろうか?
するとまるで待っていたかのように、ちょこんと座り、こちらを見ていた。
あぁ、やっぱり親は近くにいないのだろうか。一匹でいるその姿が可哀想で辛い。
と思った瞬間、別の方向からミャー!と子猫の声が。
周囲を探してみると、もう一匹そっくりなキジシロの子猫がそこにいた。
わ!兄弟がいたのね。と、さらに続けて隣の草むらからもう一匹。
どうやら3兄弟らしい。
見ていると、最初の子猫が他の2匹のところまでピョンピョンと跳ねるように歩きながら近づいた。3匹がくっついてジーとこちらを見ている。
私は犬を連れているのでそれ以上近づけなかった。
だが親がいるのか本当に気になる。
親が近くにいるのなら、下手に手を出すのは野良猫にとって迷惑なだけだ。
だがあんな小さな子猫だけなのなら、保護施設に連絡した方が良いのではないか。
そんな事を考えていると、近所の主婦が二人、近寄ってきた。
「最近いますよね、その猫」と一人の主婦。
「えぇ、親猫はいるのでしょうか?」と私。
すると、その二人の主婦は、
「気持ち悪いからどこかに行って欲しいのに。病気を持ってるかもしれないし、不衛生よ。保健所に言えば処分してくれますよね?」と言い始めた。
絶句。てっきり子猫を心配して話しかけてきたのかと思ったのに。
思わず私が「それは可哀想……」と呟くと、「だって猫の菌って怖いですよ?」と返してきた。
私はそれ以上何も言えなかった。とてもこの人達とは分かり合えないと思った。
その二日後、散歩に行くと、その子猫達はふかふかの毛の中に顔を埋めているのが見えた。
親猫の体に。
親猫!いたんだ!良かった!
親猫はどっしりと寝そべり、その体に絡みつくように3匹がくっついている。
どうかこのままそっとしておいて欲しい。
親が近くにいるのなら、下手に手を出すのは野良猫にとって迷惑なだけだ。
だがあんな小さな子猫だけなのなら、保護施設に連絡した方が良いのではないか。
そんな事を考えていると、近所の主婦が二人、近寄ってきた。
「最近いますよね、その猫」と一人の主婦。
「えぇ、親猫はいるのでしょうか?」と私。
すると、その二人の主婦は、
「気持ち悪いからどこかに行って欲しいのに。病気を持ってるかもしれないし、不衛生よ。保健所に言えば処分してくれますよね?」と言い始めた。
絶句。てっきり子猫を心配して話しかけてきたのかと思ったのに。
思わず私が「それは可哀想……」と呟くと、「だって猫の菌って怖いですよ?」と返してきた。
私はそれ以上何も言えなかった。とてもこの人達とは分かり合えないと思った。
その二日後、散歩に行くと、その子猫達はふかふかの毛の中に顔を埋めているのが見えた。
親猫の体に。
親猫!いたんだ!良かった!
親猫はどっしりと寝そべり、その体に絡みつくように3匹がくっついている。
どうかこのままそっとしておいて欲しい。
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