私には子供がいるから
あれだけ迷っていたがなんだか面倒臭くなり、結局義母への母の日は、義母が好きそうな和菓子やお寿司を持って行った。
しかし母の日でなくても、毎回実家を訪れる時には同じような食べ物を持って行くので、母の日という特別感はなくなってしまったが……いいかと。
案の定、義母は寿司などを渡してもいつもの事だという雰囲気で、それよりも
「こんな物買ってこなくていいのに」と言った。
そして
「こんな物にお金を使うぐらいならちゃんと貯金して。私達の介護にお金がかかるでしょうから」と続けた。
またか……。
このところ、何の会話をしても介護の話に結びつける。
更に、介護にかかる費用を私達が負担するのが当然だという言い方にグサリときた。
一緒にいた夫が、
「そんなの期待しないでよ。僕達だってギリギリの生活なんだから」と言ってくれた。
先日から何度か親の事で話し合い、私の気持ちは夫に伝えてある。夫とはなかなか介護に対する考え方が一致せず分かり合えないが、夫なりに親の前では私をフォローしなければと思ってくれたのだろう。
すると義母は息子に意見されたのが納得いかない様子で、口調を強めて言った。
「私は姑の介護をしっかりしたわよ!最後まで介護サービスなんて利用せずに全て自分で看ましたからね!」
「お金はなかったけど義理の親に文句ひとつ言わなかったわ!」
義母は興奮し過ぎて涙ぐんでいた。
母の涙を見て、夫は口を噤んだ。
私は義母の涙を見て心が冷めるのを感じた。
こんな風に感情をぶつけて泣ける人って幸せだと思う。
その感情を受け取る人の事を考えていない。
この先どうなるのか?
考えるだけで嫌だ嫌だという感情で押しつぶさそうになる。
しかし冷静になり客観的に義母を見ると、彼女も不安なのだろうと思う。
あれだけ「私の介護をしてね」と何度も確認しないと、自分を大切にしてくれる自信がないのではないだろうか?
夫は義母に言った。
「僕達には介護してくれる子供なんていないよ?でも自分で生きていくつもりだよ」
すると義母は言った。
「私には子供がいるからあなた達と一緒じゃない」
こんな事を親に言われても、夫は傷ついていないのだろうか。
「私は姑の介護をしっかりしたわよ!最後まで介護サービスなんて利用せずに全て自分で看ましたからね!」
「お金はなかったけど義理の親に文句ひとつ言わなかったわ!」
義母は興奮し過ぎて涙ぐんでいた。
母の涙を見て、夫は口を噤んだ。
私は義母の涙を見て心が冷めるのを感じた。
こんな風に感情をぶつけて泣ける人って幸せだと思う。
その感情を受け取る人の事を考えていない。
この先どうなるのか?
考えるだけで嫌だ嫌だという感情で押しつぶさそうになる。
しかし冷静になり客観的に義母を見ると、彼女も不安なのだろうと思う。
あれだけ「私の介護をしてね」と何度も確認しないと、自分を大切にしてくれる自信がないのではないだろうか?
夫は義母に言った。
「僕達には介護してくれる子供なんていないよ?でも自分で生きていくつもりだよ」
すると義母は言った。
「私には子供がいるからあなた達と一緒じゃない」
こんな事を親に言われても、夫は傷ついていないのだろうか。
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