それぞれの立場





先日、昔の友人からメールがきた。
学生時代からの友人なので20年以上の付き合いになる。

とはいえ、お互い社会人になってからはほとんど会っておらず、年に1回ほどランチをする程度の付き合いになっていた。

その彼女が、2年程前に念願の子供を出産した。
それからというもの、定期的に私にメールを送ってくる。

いや、正確には妊娠した時からメールをくれるようになった。家にずっといるので話し相手が欲しいのだろう。

出産前には、「妊娠○ヶ月になりました」というような報告。
出産後には「こんなに成長しました」というような報告。


彼女が妊娠したと知った頃の、そのメールが一番つらかった。
私は焦るばかりで、どうしてこんなメールをくれるのかと、泣いた日もあった。

だが、今はもう何も感じない。
「今日は予防接種に行ったよ」「雛人形買いました」という内容とともに、親子でニッコリポーズをとった写真が必ず毎回添付されている。

それでも、ふーんそうなのね、と思うだけで、「それにしても、私にこんなメールして嬉しいのか?」と疑問に思ったりもする。

私は彼女のメールには愛想よく反応しない。
最低限、大人として常識的な返事を返すのみだ。

今回のメールも、彼女からは最近の子供の様子がビッシリ書かれていた。
それに対し、私は軽く「大変だね」と返事するのみで、あとは自分は最近まで仕事で忙しかった事をサラリと一言だけ書いた。



すると、最初のメールではあれほど子供の事ばかり書いてきた彼女なのに、次の返事には、「働いてたの?羨ましい。私も早く働きたいです」と、仕事に対する想いを長々と語っていた。

それを読んで、彼女のこの気持ちは本当だろうと思った。
彼女は出産前まで有名企業の重要な仕事を任される立場であった。仕事への自信もプライドも、私なんかと比べ物にならない。
それが出産を機に退職したのだ。

私のように子供のいない主婦が、楽しそうに子供の話を聞いたり、写真を見せられるのは辛かったりする。
この人って無神経ね、私に子供がいないのを知ってるくせに、と相手を恨んでしまったりもする。

だが、もしかして逆に、幼い子供がいるために働けない人にとっても、仕事の話を聞くのは辛い事なのかも?と思った。
少なくとも、彼女のメールからは働いていない事への焦りを感じた。

といっても私も今は働いていないし、焦っているのは同じ。
だが彼女にとっては自分の気持ちひとつで働ける状態、という事実が彼女を焦らせてしまうのだろう。

自分も無意識に彼女を嫌な気分にさせてしまったのかもしれない。

ある時、彼女が親子サークルに行った時の話を聞いた。
すっかり輪が出来上がっていて、なんとなく入り辛かったと言い、あれ以来行っていないようだ。
子供もまだ幼稚園などに行っていないし、なかなかママ友と呼べるような人はいないらしい。
それぞれの立場で、それぞれの悩みがある。

それでも彼女は明日は幼児水泳、明後日は親子ダンス、というように部屋に引きこもってはいない。
きっと近いうちにママ友と呼べる人が出来るだろうと思う。

それに比べて私は?
何かをしたい。前に進みたい、そう思わずにはいられない。




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Posted byころり