理想の友人
「家に遊びに行ってもいい?」
最近何度もこの言葉を言われる。
派遣先の酒家さん。
なぜか全く分からないが、このところ凄く親しげに接してくれる。
以前のような敵意むき出しの事を思えば、今は嬉しく思うべきなのだろうけど、これはこれでとても負担。本当に心を許せて気楽に話せると私が思えればいいのだが、それは無理そうだ。
彼女の事を知れば知る程、考え方や価値観が違い過ぎる。彼女を嫌だと思う面ばかりが目につき、職場の同僚という一線を越えてしまいたくないと思う。
だが同じ空間にいる時だけは当たり障りなく過ごしたい。
誰かとぶつかったり揉めたりするぐらいなら、適当に合わせる方が楽。
そう思い、自分とは違う意見だと思う事にも曖昧に頷いたり合わせたりしているうちに、いつの間にか私は酒家さんにとって「気の合う人」になってしまった。
「どんな家か見てみたいの。今度子供と一緒に遊びに行くわ」
そう言われて毎回狼狽える。
「家が狭いから」
「散らかっているから」
そう言っても私が嫌がっている事が伝わらないのか、それとも分かっていながらも押してくるのか、
「そんな事私は気にしないですよ、わー楽しみ!いつにします?」と一人で話を進めようとする。
あぁ、苦手だ。
だが彼女の機嫌を損ねてはまたこの場所で働くのが辛くなる。
ずっと女友達が欲しいと思っていたのに。
折角近寄ってきてくれる人がいるのに。
自分の思い描いていた友人関係じゃない。
こんな風に自分の理想に当てはめようとするから、誰とも友人関係になれないのかもしれない。
そう言われて毎回狼狽える。
「家が狭いから」
「散らかっているから」
そう言っても私が嫌がっている事が伝わらないのか、それとも分かっていながらも押してくるのか、
「そんな事私は気にしないですよ、わー楽しみ!いつにします?」と一人で話を進めようとする。
あぁ、苦手だ。
だが彼女の機嫌を損ねてはまたこの場所で働くのが辛くなる。
ずっと女友達が欲しいと思っていたのに。
折角近寄ってきてくれる人がいるのに。
自分の思い描いていた友人関係じゃない。
こんな風に自分の理想に当てはめようとするから、誰とも友人関係になれないのかもしれない。
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