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引きこもり

ころり

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買い物から帰宅すると、近所の主婦の姿が見えた。

ボスタイプの苦手なその主婦。

出来るだけ会わないように、避けるようにと過ごしていたら、何年も会話せずに過ぎてしまった。前回会話したのはいつだったのか思い出せない。

この日も避けたいと思ったが、既に相手の視界に入ってしまっていたので、今更歩調を緩める事も隠れる事も出来なかった。

近付くと相手も気が付き、

「あら!お久しぶり」と顔を上げた。


「お久しぶりですね」と私も出来るだけ自然な笑顔を向けた。挨拶だけで終わりますように。

「かなり長い間見かけなかったけど、元気だったぁ?」と私の期待に反してその主婦は本腰で話し始めた。彼女は手に持っていたガーデニングのスコップを土の上に置き、手に付けていたグローブを外した。

これは長くなりそうだ。

私の心はモヤッとしたが、何年も顔さえ合わせなかったのだ、この場は近所付き合いをしておくべきだろう、と私も買い物袋を玄関ポーチに置いた。

「元気です、変わりなく」と私が答えると、

「心配していたのよ、ころりさん、体調が悪いらしいって聞いたから」とその主婦は言った。


何だ?そんな噂があったのか?

「そんな事ないですよ。元気元気!」と私はわざと明るい声で言った。

するとその主婦は

「良かったー。このまま引きこもっていたら大丈夫かな?って心配してたのよ。外に出られるようになったのね」と言った。


ズキズキッ。

何だ何だ?引きこもっていたら?外に出られるようになった?
私は皆にどんな風に見られていたのだろう。

確かに私はほとんど家にいるから誰から見ても「引きこもり」なのかもしれないが、こうも面と向かって引きこもっている事を言われてしまうとダメなレッテルを貼られた気分になる。

これも被害妄想なのだろうか?
相手は本当に心配してくれていたのかもしれないが、引きこもりの私は「引きこもり」と言われる事に傷つく。

それが悪い事だと思っているから。

その証拠に、その後主婦は続けた。

「じゃあ今は働いてるの?」


「少しだけ……時々ね」と私が答えると、

「今のうちにもっと稼がなきゃ勿体ないわよ。引きこもっていた分取り戻さなきゃね!」と言って笑った。

悪気はないように見える。

だけどその会話からようやく解放された時、心がズーンと重くなっている自分がいた。




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Posted byころり