誰とも合わない
先日の記事の出来事を夫に話した。
私は心のどこかで、「その人変わってるね」とか、「ころりは悪くないよ」などという慰めの言葉を期待していたのだろう。
だが夫がこの話を聞き終わった後に発した言葉に私は更に落ち込んだ。
「ころりに合う人って本当に誰もいないんだね」
夫は私に意地悪を言おうとしているのではなく、本当にしみじみとした口調で言った。
「だって常に人間関係で悩んだり傷ついたりしているよ?心穏やかに人と関わった時期がないだろ?」
次々と痛い言葉が並ぶ。さらに追い打ちをかけるように、「近所の人とも合わないみたいだし。ころりに合う女性ってこの世にいるのかな」
我が夫ながら、ここまでズケズケと傷つく言葉を平気で並べられるなと呆れつつも、やはり気分がいいものではない。
しかし夫に傷つけるという意識は全くない事は聞いていて分かった。
夫も決して人付き合いが上手い方ではないが、私程他人の言葉や態度を気にしたり落ち込んだりしない。
だから私が常に近所や派遣先の女性達と価値観や考え方が違うと愚痴っているのが理解出来ないらしい。
夫は単純に、同じ年代の主婦と一緒に楽しそうに笑う私を見たいのだろう。
私だって出来るものならそうしたい。
だけどいつの間にかこんな人間になってしまった。
誰とも合わない。
そう言われてみればそうかもしれない。
私と合う女性なんていない気がする。
専業主婦になり孤独を感じ始めてから、ずっと女性の友人が欲しかった。
今もその気持ちは心の奥にずっとあるが、以前ほど強く求める事はなくなってきた様に思う。
この年齢にもなって波長の合う人と出会ったり理解し合うのは難しい。特に私のような神経質な人間は。
人と会って気疲れしたり傷つく事を繰り返すだけなら、いっそ一人で穏やかな時間を過ごす方がいいのではないか?そう思う事も多くなった。
映画を観たり、本を読んだり、愛犬と遊んだり……以前はそれだけの生活は虚しすぎると感じたが、そんな生活の方が自分に合っているのかもしれないと思い始めている。
独りでいれば、誰かと争ったり傷つく事も傷つける事もない。
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