逃げた秋祭り
犬の散歩をしていると、顔なじみの主婦に会った。
「あれ?腰どうかされたのですか?」
見ると、その主婦は腰にサポーターを巻き、痛そうに腰に手を当てていた。
「秋祭り。荷物運んだり片付け手伝ってたら腰痛めてね」
ズキッと心が疼いた。
そうだ、今日は秋祭りの日だった。私は今回は「どうしても都合が悪い」と言って不参加だったのですっかり忘れていた。
「そうでしたね、今日でしたね、すみません私都合が悪くて参加できなくて」と、私は小さい声で言った。罪悪感でいっぱい。
「いいのよ、それなら仕方がないわ」とその主婦は言いながら、
「うちは主人も参加してね。主人も同じように腰痛めて今寝てるのよ。年寄りだけど頑張ったから」と続けた。
私は更に居心地が悪くなり、「そうですか……」と言うのが精一杯。
主婦は、「でも思っていたより皆参加してくれていたし、協力し合ったから良かったわよ」と言っていた。
耳が痛い。
それも「都合が悪くて不参加」にしたくせに、私は外出する事なくその日は一日家にいた。嘘だと見透かされている気がする。こんな事なら嫌でも無理に参加すれば良かったと後悔した。
「ではまたね」と主婦は笑顔で去って行ったが、私の心は曇った。
「うちは主人も参加してね。主人も同じように腰痛めて今寝てるのよ。年寄りだけど頑張ったから」と続けた。
私は更に居心地が悪くなり、「そうですか……」と言うのが精一杯。
主婦は、「でも思っていたより皆参加してくれていたし、協力し合ったから良かったわよ」と言っていた。
耳が痛い。
それも「都合が悪くて不参加」にしたくせに、私は外出する事なくその日は一日家にいた。嘘だと見透かされている気がする。こんな事なら嫌でも無理に参加すれば良かったと後悔した。
「ではまたね」と主婦は笑顔で去って行ったが、私の心は曇った。
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