心のない電話





学生時代の古い友人から突然メールが来た。
最後に会ったのがいつだったか覚えてもいない。
しかし私はずっと携帯の電話番号を変更していなかった為、相手も一応私の連絡先を削除せずにいてくれたようだ。

――お久しぶり、お元気ですか?――

メールはそんな文面から始まっていた。
学生時代には仲良し4人組だった私達。その後、私以外の3人には子供が出来、徐々に距離を取るようになった。いつしか4人で集まる事はなくなっていたが、後に私以外の3人は子連れで時々会っているのだと知った。

※その詳しい内容はコチラの記事

私が子ありの人と話すのが苦手な様に、子ありの主婦も私の様な子なし主婦と話しづらいだろう。お互い気を遣うだけだ。たとえそれが昔は仲が良かった友人同士でも。

もう私は彼女達に会う事はないと思っていたのに突然どうしたのだろう?

メールを読み進めると、それは同窓会でも楽しい知らせでもなかった。

その昔の友人3人のうちの1人、カヨちゃんの母親が亡くなったという知らせだった。
メールをくれたのは3人の中では一番長く私と付き合いがあった竹ちゃん。



メールの内容をまとめると、

カヨちゃんの母は1か月も前に亡くなっていた事。
竹ちゃんも知ったのは最近で、お葬式には参列出来なかった事。
竹ちゃんとカヨちゃんは子供の塾で会う為、その時にお悔やみの言葉を伝えた事。
香典等を渡すと逆に気を遣わせてしまう為、あえて何も渡さなかった事。

という報告だった。
そして竹ちゃんが私に伝えたかったのは、「ころりも仲が良かったんだから、家にお悔やみに行くか、せめて電話だけでもしてはどうかな?」という事だった。

確かに昔は仲良し4人組だった。もし今でも会う関係であれば、迷わず弔問に行ったり電話をしただろう。

だが今はもうカヨちゃんの顔さえはっきり思い出せない程。そして彼女には他にたくさんのママ友、パート友、近所友などが多く、私など遠い昔の人となっているだろう。

そんな私が今更お悔やみの言葉を述べる為に電話をしたり、ましてや家にまで行くのはどうなのだろう?
あまりにも義務的な感じで、相手に不快感を与えそうな気がする。気まずいだけなのではないか。

私は迷いに迷った。

正直気が重いなぁ……と思いながらも、このまま何もしないのも罪悪感がある。
そして私は思い切ってカヨちゃんに電話する事にした。

口ごもりながらも何とかお悔やみの言葉を述べ、彼女も丁寧にお礼を言ってくれた。

だがやはりそれ以上続かない会話。早々に電話を切ればいいのだが、そのキッカケさえつかめない。慌てて電話を切るのも失礼な気がする。お互いが気を遣い合い、途中で何度も気まずい沈黙を繰り返しながら、どうにか「それじゃあ、また」と終える事が出来た。

相手を思いやる心より、義務だけでかけた電話。
本当にそんなものが必要だったのだろうか?何が正しいのか分からない。




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Posted byころり
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