近所付き合い
私が今住んでいるのは新興住宅街のため、同世代の女性が多い。
皆越してきてしばらくすると子供が生まれ、そのうち幼稚園に行くようになると、お迎えのバスを待っての井戸端会議は朝夕それぞれ2時間ほど繰り広げられた。
それもその井戸端会議の場所が、私の家のすぐ目の前でされていたものだから、私は玄関を通るのが億劫でならなかった。
子供がいないから辛いというのではなく、単純に女性の集団が怖かったし、あんな風に噂話を毎日何時間も繰り返しているのが苦手なだけ。
ああいう噂話に入りたくないし、近所付き合いは浅い方が楽。
引っ越してくる前から、そういう考えが強かった私は、あえてこちらから近づこうとはしなかった。
かといって、そんな井戸端会議を日々目にすると、自分に自信をもって堂々と前を通り過ぎる事も出来ず、オドオドと会釈しながら、逃げるように家に入っていた。
私の事、なんて噂しているんだろう、そんな事が気になった。
自分の事を噂しているなんて被害妄想だと、気にしないように努めて過ごしていたがある日、少し年配の近所の主婦が用があってうちに来た。そして少し世間話をしていると、「あなたって話しかけづらいのよね」と言われた。
その主婦は年配だがいつも井戸端会議に入っている。噂好きなのだ。
私は心を一撃されたまま、「そうですか?」と淡々と、そして笑顔で答えた。
さらにその主婦は、「神経質な感じ?」とズケズケと言った。
私は喉に何かつかえたようになりながらも、「うーん、そんな事ないですけど……」と言った。
すると主婦は、「もっとみんなの輪の中に入らなきゃ! どんどん会話するの!みんな忙しくて大変だけど元気に頑張ってるよ」と、私が何か相談や愚痴を言った訳でもないのに、アドバイスらしき事を言い始めた。
それを聞いていると、きっと井戸端会議の中では時々私の話題もされているのだろう、あの人っていつも引きこもってるよね、とか、子供は出来ないのかな、なんて言われちゃってるのかな?と思えた。
私は孤独感いっぱいで、年配主婦が帰った後、ひとり泣いた。
これまで近所付き合いを拒否し過ぎた、自業自得なのかもしれない。
その主婦は年配だがいつも井戸端会議に入っている。噂好きなのだ。
私は心を一撃されたまま、「そうですか?」と淡々と、そして笑顔で答えた。
さらにその主婦は、「神経質な感じ?」とズケズケと言った。
私は喉に何かつかえたようになりながらも、「うーん、そんな事ないですけど……」と言った。
すると主婦は、「もっとみんなの輪の中に入らなきゃ! どんどん会話するの!みんな忙しくて大変だけど元気に頑張ってるよ」と、私が何か相談や愚痴を言った訳でもないのに、アドバイスらしき事を言い始めた。
それを聞いていると、きっと井戸端会議の中では時々私の話題もされているのだろう、あの人っていつも引きこもってるよね、とか、子供は出来ないのかな、なんて言われちゃってるのかな?と思えた。
私は孤独感いっぱいで、年配主婦が帰った後、ひとり泣いた。
これまで近所付き合いを拒否し過ぎた、自業自得なのかもしれない。
よく読まれている記事