養子縁組





私が最も避ける番組は「はじめてのおつかい」。

あれはいけない。見始めるつい最後まで見てしまうし、いつも親目線になり涙する。そしてやっぱり子供が欲しかったというずっと奥にしまったつもりの心に触れてしまう。テレビに映り子供を抱きしめている親が羨ましく妬ましく、そう思ってしまう自分が嫌な人間だと落ち込む。

それでもうっかりテレビのチャンネルを合わせてしまった時にはつい見てしまうのだから、あの番組……というか子供の持つ力は凄い。

最近やってるドラマで「コウノドリ」というのがある。

当然このドラマも予告を見た時点で、私が観る事はないだろうと思っていた。タイトルからして私向きではない。出産・赤ちゃんがテーマだなんて、見ていてうんざりしてしまいそうだ。

だが先日、偶々テレビをつけた時にそのドラマがやっていた。

途中からだったが14歳の子供が妊娠してしまい、育てられる環境ではない為、養子縁組に出すというストーリー。

その14歳の少女役の演技が上手くて気になり、つい最後まで観てしまった。なのでずっとその少女はどうなるの?という目線で観ていたつもりなのに、後半、少女が出産した赤ちゃんを40歳を超えているであろう夫婦が迎える場面で、すっかり気持ちはその40代女性の方になり観ていた。

いいなぁ……

ドラマとはいえ、自然とそんな感情が湧き出てくる。産んだ側の少女は切なかったけど。


しかし羨ましいと言っても「はじめてのおつかい」のように、心を乱される様な感情ではない。いいなぁと思う反面、実際には無理だなと思う自分がいるから。

現実的に考えた事はないが、私も自分で子供を産むのは無理だと思い始めた頃、何度か夫に「養子ってあり得る?」と口にした事があった。自分自身も本気ではないが、でもどこかでそんな方法もあるけど無理だよね?と確認したかったのだろう。

夫は「そこまでして欲しくない」と言っていた。

私も、養子縁組なんて、不妊治療を死ぬほど頑張って、どうしても無理だった人が最後に辿り着く場所だというようなイメージがあった。不妊治療を頑張ってもいない私が踏み込める世界ではない、そんな資格は私にはないと思った。

それに私達の気持ち以前に、養父母になる為の審査は厳しいと聞く。経済的に余裕もなく、なにより鬱で病院に通っていた私になど任せられるはずがない。こちらに選択する権利はないだろう。

そして仮に自分が鬱でもなく、経済力があり、不妊治療を精一杯頑張った後だとしても、やはり養子縁組する勇気はなかった様に思う。そこまで強くなれないし自信がない。

このドラマで「養子縁組は子供の福祉の為の制度で、子供が欲しい親の為のものじゃない」っていうセリフがあり、とても心に残った。

なるほど確かに。そう言われると、やはり私は後ずさりしてしまう。私は自分の為に赤ちゃんが欲しいと思うだけで、その子が幸せになる為に家族になるんだという視点ではない。勿論結果的にはその子の幸せを願うだろうが、最初のきっかけは自分を幸せにして欲しいという気持ちが勝っているように思う。

やはり私には親になる資格がない。

それでもこんなドラマを観てしまった夜、私達の生き方はこれで良かったのか?もし子供がいたら今頃どうなっていただろう?そんな想像ばかりしてしまい、答えは出ない。

いくら考えても過去には戻れないのだから。




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Posted byころり