合理的だけど冷たい言葉。相手を思い遣る気持ちはないの?

愛犬と先代犬を勘違いしたらしい
犬の散歩からの帰り道、近所の人と会った。
私より少し年上の女性で、会えば挨拶をしたり時々世間話をする事もある。
私が犬を連れているのを見てその女性が言った。
「その犬、長生きね」
どうやら先代犬と勘違いしているらしい。
それで私は言った。
「違うんですよ。以前の子は亡くなったので、また新しい子を迎えたんです」
するとその女性は、「え⁉亡くなったの⁉」と一瞬驚いたものの、「まぁ、歳だったものね~」と頷いていた。
犬好きではない女性
そして、「でも折角楽になったのに、また飼うなんて大変じゃない?」と言われたので、「犬なしでは生きられない」と私は冗談めかして答えた。
その女性は犬や猫、ペットを飼った事がないらしい。
以前から私が犬を連れていてもいつも興味がなさそうだと感じていた。むしろ犬が嫌いなようだった。
それは人それぞれなので別に気にならない。
だが次にその女性が言った言葉で嫌な気分になった。
粗大ゴミの焼却場。遺骨は不要
その女性が、「前の子はどこで焼いたの?」と聞くので、私は専門の業者に頼んで簡単なお葬式をしてもらった事を話した。
すると「いくら?」と費用を聞かれたので答えると、「え~、そんなお金をかけなくても粗大ゴミの焼却場に持っていったら安く焼いてくれるって友達が言ってましたよ」と女性が言った。
私は徐々に嫌な気持ちになり、「私達にとっては家族だから」と言うと、「遺骨はどこに埋めたの?」と聞くので、リビングに置いてあると答えた。
それを聞いた女性は饒舌に捲し立てた。
「えー!それは後々困りますよ!今はいいかもしれないけど、後でどう処分したらいいか困ると思いますよ~。ころりさんはまだお若いから分からないかもしれないけど、あと数年経てば終活で物を減らしたくなってきますから」と。
私はすごく嫌な気持ちになった。
怒りもあったが、悲しさの方が大きかった。
彼女の言っている言葉は現実的で合理的なのかもしれないが、相手を思い遣る気持ちに欠けるのではないか。
しかし上手く反論出来ない自分が悔しく涙が出そうになり、そこでようやく話を切り上げその女性と別れた。
元々犬への愛情なんて共感し合えない人だと分かっていたはず。
だけど犬に興味が無くても、愛するものへの感情は分かってくれる人もいる。
この女性が違っただけで。
よく読まれている記事