心配で血相を変える夫と、心配できない嫁

―――前回の続き。
夫と一緒に実家へ先日母からラインがあり、それで気分が沈んでいる事を夫に愚痴った。
私が行くのは邪魔?
夫も状況はよく分からないようだったが、義父が倒れて救急車で運ばれたらしい。意識はあるとの事。
夫が立ち上がり玄関に行ったので、私も慌てて後を追った。
すると母が言った。
「え?ころりも行くの?」
当然でしょ!ここでのんびり食事なんて出来る訳がない。
だが母は、「あなたが行ったら逆に邪魔じゃない?」とか何とかブツブツ言っている。
私はそんな母に返事もせず、そのまま夫と一緒に実家を出た。
あぁ…イライラする。
冷たい嫁
正直に書くと、私は義父の事が心配よりも、母へのイライラが勝っていた。
隣にいる夫は義父の事を心配するあまり表情が強張っていたが、冷酷な嫁である私は夫と同じように義父を心配してあげられなかった。なんて冷たい嫁なのだろう…と本当に思う。
それよりも夫が血相を変えている様子を見て、寂しささえ感じた。
夫の両親への愛は強い。なのに私はそんな風に親を思えず、私には夫しかいない。
私は部外者
夫と私は義実家ではなく、直接病院に向かった。
運ばれた病院が分かっていたので。
しかしコロナ以降、病院の中に入れるのは限られた人。
救急車で運ばれたとはいえ、大勢で身内が入っていくのは禁止されている為、義母と夫がだけが中に入って行った。
結局私は車で待機。
ふと母の言葉が浮かんだ。
母の言うとおり、私が一緒に来ても意味が無かったのだろうか。邪魔だっただろうか。
それほど心配もせず、ただ車で待っているだけの自分が情けなく思えた。
―――続きます。
倒れた原因しばらく車の中で待っていたが、エンジンをつけっ放しなのも周囲に悪い気がするし、エンジンを切ると暑くてとても居られない。
よく読まれている記事