緊張感のある医師、癒される医師

抗不安薬を服用して婦人科を受診した。
最近では自宅で入浴する時、衣服を脱ぐだけで恐怖心が湧いていたが、やはり内診台に上がると足がガクガク震えてしまった。
怖さとこんな最弱メンタルな自分が恥ずかしくて、必死で震えを止めようとして力が入る。
そして内診。
この婦人科の医師はとにかく無口、無表情。
だから余計に緊張感が増す。
何も言葉を発しないまま、沈黙の内診が終わった。
私は吐気でたまらない。
そしてその後の診察室で医師が言った。
「やっぱり位置が悪いんですよ。手術を考えた方がいいですけどね」
「…はぁ」
頼りなく返事をしたものの、勇気が出ずにそのまま病院を出た。
検査をするだけでこの有様。
自分の弱さに落ち込みながら次の病院に向かった。
同じ日、私は乳がん検診の予約もしていた。
嫌な事は同じ日に済ませたい。
強い抗不安薬を服用する回数も一度で済ませたい。そう思って。
私には経過観察の腫瘤が多数ある。
それで毎回マンモとエコー検査をするのだが、片側の胸は5分程度で済むのに、要注意側の胸には30~40分かけて検査をされる。
そして今回の検査の結果、「これ以上大きくなってくるようなら摘出した方がいいかもしれません」と言われた。
何だか婦人科で言われたのと同じような言葉だな…と思いながら私はぼんやりしていた。
薬が効いていたのかもしれないが、婦人科にいた時よりも気分が落ち着いていた。
乳がん検診の医師は女医なのだが、私は以前からこの医師が好きだ。
女医といえばきついイメージがあるが、この女医はとても穏やかで柔らかい雰囲気。
一方、婦人科の医師は表情が無く話しづらい雰囲気で苦手。
目の前に座るだけで緊張してしまう。
こうして同じ日に二つの病院に行き思ったのは、医師の雰囲気一つでこちらの気分も大きく左右されるという事だった。
※薬についてのアドバイスを頂きありがとうございます。
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