買ってあげると言われても喜べない嫁

最近、この時期になると義母がバレンタインデーのチョコを一緒に買いに行こうと言うようになった。
昔は全く無関心のようだったのに。
昨年もコロナ禍だというのに百貨店に買いに行きたいと言われたがそれは断り、近所のスーパーに一緒に行った。
そして今年は義母自ら、「百貨店にまで行かなくてもスーパーで売ってるでしょ」と言ってくれたのはいいが、一緒に買いに行こうと言う。
そう言えば私も最近スーパーに買い物に行くと、バレンタインデーの特設コーナーを見かける。
しかし…近所のスーパーでチョコを買うぐらい、義母が一人で行けばいいのに。
そう義母に言ってみたが、歩いて行ける距離のスーパーはあまりにも規模が小さ過ぎるので、少し離れたスーパーまで行きたいと言われた。
そう言えば昨年も同じ事を言っていたな…と私は思い出しつつ、「何でもいいですよ、チョコなんて貰う側は気にしてないですから」と、少し突き放すような言い方をした。
しかしこの程度では義母が引き下がるはずもなく、「一緒に行きましょ。ころりさんにも買ってあげるから」と言った。
「え?私?私の分は要らないです」と咄嗟に返した。
チョコを貰うよりも、一人でいさせてくれる方がずっといい。
だが義母は、「いいのいいの、ころりさんにも買ってあげたいのよ」と言う。
こういう言い方をされてしまうと、これ以上「要らないです」とは言いづらい。
それにしても好意の押し売りとでも言おうか…義母はそういう事が多い。あ、実母も同じか。
自分が好意でやる事は相手が喜ぶと信じて疑わない。
どうしてそこまで自分の行動や言葉に自信が持てるのだろう?
義母からの電話を切った後、何だかまた歯が痛いような気がしてきた。
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