超える必要はない。それぞれがオンリーワン

久しぶりに先代の愛犬の動画を見た時、胸が熱くなり夫の一言に涙した。
昨日、デスクの奥からDVDが数枚出てきた。
愛犬に会いたい。
あの頃に戻りたい。
そんな気持ちでいっぱいになった。
だがその一方でその動画を見た時、なぜか私の頭の中には子犬の事が浮かんだ。
今目の前にいる子犬の事。
動画で見る愛犬はニコニコしていて、常に笑顔。
名前を呼ばれただけで笑顔になるような子で、走っている時、ソファにいる時、おやつをもらう時、どんな時も笑っていた。
それを見ているととても愛犬が幸せそうで、今一緒にいる子犬は滅多に見せない表情だった。
なので愛犬の笑顔を見れば見る程、今の子犬が不憫に思えて仕方がない。
いつも緊張していて、周囲に怯えてばかり。
甘えん坊なのに甘え下手でもあり、私達が手を伸ばすとサッと逃げる。
時々子犬の写真を撮っているが、笑顔の写真はごく僅か。
もっとこの子犬の楽しそうな顔が見たい。
この先はまだまだ長いのだ。そんな犬生を怯えながら過ごすのではなく、楽しく幸せだと感じて欲しい。
私は先代の愛犬動画を見ながら、いつの間にか子犬の事ばかり考えていた。
いつの間にか、自分が思っている以上に子犬に対して母性が強くなっている事に気付いた。
…と、その事を帰宅した夫に話した。
愛犬の動画を見ながら子犬の事が気になって仕方がなかったと。
すると夫が言った。
「凄いね。僕はそうなれない」
それを聞いて私はますます子犬が不憫になった。
いつまでも子犬は二番手。愛犬を超える事はない。
確かに私の中でも子犬が愛犬を超える事はない。この先もずっと。
だけど超える必要はない。先代犬と今の子はそれぞれ別であり、どちらが上という事でも無い。
私は先代犬も今の子も、どちらもオンリーワンであり一番なのだと感じたい。
夫も同じように感じてくれればいいのだけど。
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