水色の空





先日、一人でカフェに行った。山の中にある素朴なカフェだ。

一人での外食は苦手な私だが、そのカフェは以前にも行った事があり大好きな場所。その理由は、カフェのHPにも書かれている。

「あなた一人の時間を大切に過ごせますように」

子供連れNG。大人数NG。二人程度ならいいが周囲に迷惑をかけるような声での会話はNG。
そこのオーナーの理想は、一人で本などを読みながらゆっくりお茶を楽しんだり、窓から見える緑豊かな風景を見ながら、オーガニックランチを楽しんで欲しいとの事。

オーナーは私と同年代の女性で、彼女のブログを読ませて頂くと、本当にその人柄が滲み出ている。ご本人もあまり人付き合いが得意でないらしく、会社勤めは苦手だったようだ。
それなのにこんな素敵なカフェを土地選びから建物の改装まで全て一人で仕切ったというのだから、その行動力が凄い。

そんな魅力的なカフェだが、初めて行く時にはやはり一人で行くのが不安で夫に付き合ってもらった。
しかし二人で行ったものの、想像以上に「一人」を大切にしている空間であった為、私達は同じテーブルに座りながらもほとんど会話はしなかった。各自が自分の世界に入り時間を過ごしているような、不思議な感じでとても気に入った。


そんなカフェに今回は一人で行ってみた。

「こんにちは」

この店は「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」で迎えてくれる。
私も「こんにちは」と返した。



「どうぞ、お好きな場所に座って下さいね」と可愛い店員が微笑みながら言った。

前回も客は少なかったが、今回も私がいる間に客は3人だけだった。皆一人で来ていた。

先程の可愛い店員が静かな口調で注文を聞いてくれる。店員までこのカフェにピッタリだなぁ……と、そのゆっくりとした物腰を見ているだけで癒された。
私は無花果のケーキとダージリンティーを頼んだ。

食品を扱うには珍しく、このカフェの窓には網戸もない。
丁度気持ちの良い季節になり、開かれた窓から心地良い風が入ってくる。窓から見える水色の空と風に流れる白い雲がまるで絵のようだった。

私はふと、映画の「かもめ食堂」を思い出した。
外観や内装の雰囲気は全く違うが、流れる空気が似ている。

美味しいケーキとお茶に満足し、私は席を立った。
支払を済ませ、店を出ようとすると奥からオーナーが出てきてくれた。

「またいつでも遊びに来て下さいね」

可愛い店員とオーナーが並び、二人で手を振って見送ってくれた。
素敵な時間。素敵な人達。現実を一瞬でも忘れられる、そんな場所だった。




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Posted byころり