正月に夫の実家に行かなくてもいい自由

初詣の帰りには夫の実家に行ってきた。
朝から義兄夫婦も来ているだろうと思ったので、昨年までより少し気が楽。
夫も同じようで、「慌てて行かなくても兄が来ているだろうから」と、どこか肩の荷が下りたような顔をしていた。
それでのんびり初詣をしてから夫の実家に行ったのだが、家の中に入ってみると義父母が静かにテレビを見ていた。義兄がいない。
まさか来ていないの?と思い聞くと、予想通り朝早くから義兄が実家に来ていたらしい。
しかし既に帰ってしまったと。
そして驚いたのが、義兄は一人で来ていたらしく、妻は来なかったらしい。
「旅行だって。友達と」
義母が呆れた口調でそう言い、明らかに不機嫌そうな顔をしていた。
立ち尽くす私と夫。
咄嗟に何と言えばいいのか分からず、「そう、旅行かぁ~いいですね」とか、モゴモゴと言ってみたが、義母は気に入らないようだった。
私達が来るまでもずっと文句を言い続けていたのか義父が珍しく、「もういいだろ。若いんだから放っておいてやれよ」と義母を窘めていた。
私は義父に庇ってもらった記憶なんて無いけど。
やはりそこは年齢のせい?
義母に比べて義父は若くて自由奔放な嫁に対して悪い印象はない様子。それどころか若くて綺麗だと褒めている時があるぐらいで、それが余計に義母を苛立たせるのだと思う。
義母は、「嫁としての自覚がなさ過ぎる」とか「このコロナ禍に旅行なんて」と怒り、それを許す義兄に対しても呆れている様子だった。
だが私は正月に実家に帰らなくてはならないという押し付けのような考え方が嫌なので、義兄の妻を責めるような気持ちは無い。むしろ羨ましい。
しかし旅行なら事前に分かっていたはず。それならそれで、もっと早くに妻は来られない事を伝えておけば良かったのに。義母は文句を言いながらも義兄夫婦の食事も用意して待っていたらしい。
本当に旅行なのかな?突然夫の実家には行きたくなくなったとか…私は自分の若い頃と重ねて想像した。
結局その日は義母の愚痴を聞いているうちに時間が過ぎ、行く前より気が重くなったまま帰宅した。
そして義母に持たされた毎年恒例の手作りのおせち。これも重かった。
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