心配と詮索の境界線が分からない

ずっと気になっていた子犬の狂犬病ワクチン接種に行ってきた。
自治会の忘年会を体調不良で断ってしまった今、外出しづらい。
「体調不良と言いながら出掛けているわよ」
「犬を連れて出掛ける余裕はあるのね」
そんな声が聞こえてきそう。
というのも昨日の朝、さっそくそんな出来事があった。
朝、ゴミを捨てに行った時、近所の主婦に会った。
「おはようございます」と挨拶をすると、その主婦は挨拶抜きでいきなり私に言った。
「忘年会、欠席だって?」
驚いた。
2日前に会長に伝えたばかり。
もうこの主婦にまで情報が伝わっているのか…。
会長宅のインターフォンを鳴らすと、すぐに会長本人が出てこられた。
「すみません、最近体調が悪くて」と、私は言った。
するとここでもやはり、「どこがどう悪いの?病院は?」と質問してくる。
これって普通なのだろうか…。
逆に考えると、近所の主婦に体調不良だと聞けば、「そうですか」で済ませるのは失礼なのかもしれない。
どんな状況なのかを質問するのが礼儀なのかも…と、何が正解なのか分からなくなる。
「最近ずっと眩暈が続いていて…。病院も行ったんだけど治るまでもう少し時間がかかりそうだから、忘年会に参加しても逆に迷惑をかけるかな…と思って」
と、私は言った。
こうして書いてみても必死の言い訳という感じがして、もっと上手く言えなかった自分が歯がゆい。
するとその主婦は、「眩暈ってどんな感じ?」と色々な病名を挙げて質問し、さらに耳鼻科はどこに行っているのかと、会長と同じ質問をされた。
近所付き合いってこんなものなのかな…疲れる。
それでも「放っておいて」と言う訳にもいかず、それなりに愛想よく対応していると、ふとその主婦が言った。
「でもこうして話してると普通よね」
さらに、「ゴミ捨ても出来るみたいだし」と言われてしまった。
そうなのだ。
一歩も動けない程酷い訳ではないし、こうしてパソコンを使ったり夕食の準備をしたり出来ているのだから、他人から見れば大した事は無いのだ。
私は上手く言い返せず、そのままその主婦と別れた。
なので子犬の予防接種も悩んだが、先延ばしになっていた為、病院に行く事にした。
きっとまた窓から見ていた主婦達に何か噂されているのだろう。
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