誰も頼る人がいないのに病気になってしまったら

耳鼻科を受診した時の事。
私が診察室から出てくると、待合室にそれはもうかなり辛そうな女性が一人いた。
40~50代ぐらい。私と同年代に見えた。
顔を手で覆い、微動だにせず目を閉じている。
隣には付き添いらしき男性がいた。
今にも嘔吐しそうな雰囲気だったので、周囲にいた他の患者も一定の距離をとり、静かに様子を見ていた。
私も一瞬その様子を目にしたのだが、あまりにも苦しそうな姿を見ていると自分まで吐気が増してくるような気がしてその後は見ないようにしていた。
その後、付き添いの男性が看護師に状況を説明していた。
この病院に来る前に総合病院を受診したらしい。
私と同じで先に脳の病気を疑い、検査をして欲しくて受診したらしいが、何と断られたらしい。
「先に個人病院を受診し、紹介状を貰ってきて下さい」と。
驚き。
私も春頃に体調不良で総合病院を受診した時に同じ事を言われ、スゴスゴと帰ってきたが…。
この病院は紹介状優先だが、無くても受診は出来る。
それにしても今回の女性は私とは違い、見るからに緊急を要しそうな酷い状態なのだ。
しかし断られたので仕方がなく、「耳鼻科に行ってはどうですか?」と総合病院で言われた為にここに来たと言っていた。
帰宅後もあの女性の苦しそうな姿が忘れられず、私は夫に言った。
「あの女性、付き添いの男性がいて良かったよね。もしいなかったらどうなるんだろう」
年々私は事あるごとに、一人になった場合を考えてしまう。
いつかもし一人になったら、どれ程苦しくても自分一人で病院に行かなくては。タクシーを呼ぶか救急車を呼ぶか…。
頼れる人はいないのだと自分自身に言い聞かせる。
しかし今回のあの女性のような状況を見ると、あっちの病院こっちの病院と移動せねばならず、そもそも自分で症状を説明する余裕なんてなさそうだった。
命に関わる病気ではないかもしれない。
だけど一人で病院に行くのは困難だったり、緊急を要する状況が多々あるように思う。
夫は、「友達か、職場の人、近所の人、誰かに頼るしかないんじゃないの?」と言っていたが、考えてみても私は誰にも頼めそうもない。
そういう事も受け入れて諦めるしかないのだろうけど…考え始めると不安しかない。
※アドバイスや温かいコメントありがとうございます。
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