絶対に目を開けないインドア派
子犬の怖がりな性格は相変わらず。
出会った時、ペットショップのケースの中ではピョンピョン跳ねて笑顔も見えたので、すっかり天真爛漫なタイプだと思っていたが違ったようだ。
初めて店でこの子を抱いた時、私の体に顔を埋めてブルブル震えていたが、それはまだ慣れていないから…と思っていた。
しかしどうやらそれだけでは無い様子。
ブリーダーの所でどんな扱いだったのか気になるが、もし同じ環境で同じ育て方をしても、それぞれ生まれ持った性格がある。
この子はとにかく繊細だ。

昔は確か子犬に必要なワクチン回数は2回だった。
だがいつの間にか今は3回になっているらしい。ペットショップの店員が、「昔より1回増えました」と言っていた。
だがそうなると昔よりもさらに子犬が外に出る機会が先延ばしになるという事。
ワクチン全てが終わらないうちは散歩をさせないようにと獣医師にも言われた。
ただでさえ怖がりな子なので、少しでも社会に慣れさせたい。
外で散歩の楽しさを知ったり、他の人や動物を見れば刺激されて興味が湧くのでは?
そして犬の社会化期は一般的に生後13週間程度と言われているが、ワクチンが終わる頃にはそんなのとっくに過ぎている。
今でも遅いぐらいなのに。
そう思い、地面に降ろさず抱いたままで少し外の景色を見せるぐらいなら今でも大丈夫だろう…と、近くの公園まで子犬を連れて行った。
家を出る時点から心無しか子犬の表情が沈んでいる。
「家にいたいのに」
そんな言葉が聞こえそう。
そして公園に着き、私はベンチに腰をかけ子犬を膝の上に抱いた。
「ほら、お外を見て。綺麗だね。気持ちいいね」
そう子犬に話しかけてみたが、何と子犬は外側を向いて座るのではなく、頑として私の腹側を見て座る。
違う違う、座り方が逆なのよ。外側を見て。
私は子犬を持ち上げ、クルッと回転させて外向きに座らせた。
すると何と!子犬は目をギューッと閉じ、一切景色を見ない。目を開けようとしないのだ。
…手強い。
公園にいたのは5分程度。
私は早々に帰宅した。
帰宅後、子犬はようやく目を開き、ケージにピューッと飛び込んだ。
そこが一番落ち着くらしい。
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