末端の仕事とはこんなもの

先日、在宅ワークでトラブルがあった。
いつも社員の方とはほとんど会話をする事がなく、連絡事項はメモをつけたりメールで知らせる程度。
なのに珍しく社員の人から電話がかかってきた。
何事かと思い電話に出ると、消えたデータがあると言う。
そしてそれを私が持っていないかと聞かれた。
確かに私はそれを一度は預かったが、仕事が終わった後にこちらから返送したはず。
それを担当者に伝えたが、「こちらで何度探しても無いので、ころりさんの所にあるとしか考えられません」と言われ、私は動悸がし始めた。
そうかもしれない。
というのも、最近の私は物忘れや勘違いが酷く、夫にもよく注意されている。
「またこちらでも探しますが、ころりさんも思い当たる場所を探してみて下さい」と言われた。
その時、「私は今から会議に入りますので、夕方にまたこちらからお電話させて頂きます」と担当者が言った。
電話を切り、そこから私は必死に探した。
あり得ない場所まで、「もしかして無意識に入れてしまったのかも…」と疑い、全てをひっくり返して探し続けた。
しかしそれでも無くてそのうち、冷蔵庫などに入れてしまっていないか…と心配になり確認した程。
何時間も探せば探す程、記憶がおぼろげな自分に自信がなくなってきて、やはり自分が無くしてしまったような気がしてくる。
既にゴミに出してしまったのでは…。
しかしあのデータを紛失したとなれば、顧客にも関わるので会社にはかなり迷惑がかかってしまう。
どうしよう…という不安で汗が止まらなくなってきた。
その後、夕方まで担当者からの電話を待ち続けた。
時計ばかり見てしまい、まだかまだかと待ち遠しい。
しかし日が暮れてもかかってこない為、私は痺れを切らしこちらから電話をしてしまった。
すると担当者は既に帰宅したと言う。
え?どうなったの?と更に悶々となる。
その夜は気になってなかなか眠れず、翌朝すぐにまた担当者に電話をした。
すると…
「あ、すみません、あのデータ、僕が持っていました」とアッサリ。
それならそうと一言連絡が欲しかった…。
末端の仕事とはこんなもの。
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